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「人間が命をつなぐ意味は?」とChatGPTに聞いたら返ってきた意外な解答

前回、前々回と「高次元の少子化対策」について述べてきました。

そこで、根本的な質問なのですが、

「なぜ人間は命をつなぐ必要があるのか?」

をChatGPTに聞いてみることにしました。

すると、意外な答えが返って来た、というのが、今回のお話。

※この解答は私なりのものがありますが、今回はChatGPTの解答を優先します。

ChatGPTが出した意外な解答

まずは、その解答からみていきたいと思います。

人間が命をつなぐ必要があるとされる理由はいくつかありますが、それらは生物学的な視点と哲学的、社会的な視点に大別できます。

生物学的視点:生物の一種として、人間もまた種の存続を目指します。これは生物としての本能的な行動であり、自己の遺伝子を次世代に引き継ぐことで種が生存し続けます。

哲学的・社会的視点:一方で、人間は他の多くの生物と異なり、自己の存在と生命を意識し、その意味を問う能力を持っています。これにより、「命をつなぐ」という行為は単なる生物学的な行為を超え、より深い意味を持つことが可能となります。

例えば、「命をつなぐ」という行為は、自己の価値観や信念、文化、知識などを次世代に伝える手段ともなります。これは物理的な生命だけでなく、精神的・文化的な「命」をもつなぐことと解釈できます。

また、社会的な視点から見ると、命をつなぐ行為はコミュニティや社会の維持・発展に寄与します。人間は社会的な存在であり、人々が生まれ、育ち、新しい社会を形成することで社会は進化し続けます。

しかし、すべての人が直接的に自分の子供を持つことが「命をつなぐ」唯一の方法であるとは限りません。教育、芸術、科学、技術、政策などの分野での貢献を通じても、「命」を次世代につなぐことが可能です。

つまり、「なぜ人間は命をつなぐ必要があるのか」という問いへの答えは、多くの視点から考えることができ、それぞれの人によって異なる形で解釈されるかもしれません。

ChatGPTの出力

ここで注目すべきは、

「すべての人が直接的に自分の子供を持つことが「命をつなぐ」唯一の方法であるとは限りません。」

と言うことです。
そして、ChatGPTはもう一つの「命をつなぐ」が存在する、と言います。

「教育、芸術、科学、技術、政策などの分野での貢献を通じても、「命」を次世代につなぐことが可能」

この「精神的・文化的な「命」をもつなぐ」というChatGPTの解釈は、

「ミーム」

と言うものです。
通常の遺伝子に対し、文化を伝える遺伝子が「ミーム(meme)」という概念です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%A0


このミームについて、ChatGPTに投げかけました。


はい、あなたが言及した通り、「命をつなぐ」という概念は生物学的な視点だけでなく、文化的、知識的、思想的な視点からも理解することができます。

ミーム理論は、情報の伝播と進化に関する理論であり、その中心的な考え方は、情報が遺伝子と同様に「複製」され、「選択」され、「進化」するというものです。この視点から見ると、人間が文化や知識、思想を継承し、それを次の世代に伝える行為もまた、「命をつなぐ」行為と解釈できます。

例えば、伝統的な芸術や工芸を続ける人々、あるいは教師や研究者などが、自分が培った知識や技能、価値観を他人に伝えることで、物理的な命だけでなく、文化的・知識的な「命」を次世代につないでいると言えます。

したがって、子供を残さないという選択をした人々でも、自分が大切にする文化や知識、価値観を他人に伝えることで、または社会やコミュニティに貢献することで、「命をつなぐ」行為を果たしていると考えることができます。

ChatGPTの出力

私はコーチングやカウンセリングをしていますが、その時に、たまにクライエントが、

「子供がいないことについて、劣等感を感じる」

ということを口にします。

そこで、私が話すのが、このミーム理論です。
文化レベル、情報レベルで自己の何かを次世代に伝え、社会貢献していくのも、子供を生み育てるのと同じくらい重要なことです、と。そして、仏教など、特定の思想では、それが重要視されてきた歴史的事実もあります。

ここでは、ChatGPTが出した意外な解答として、ミーム的な「命をつなぐ」を紹介しましたが、私にとっては、たまたま意見がAIと一致した、という気持ちです。

そうした意味で、人間には二系統の生命のつなぎ方がある、と言えます。

ミームと少子化対策の関係

このミーム的な「命をつなぐ」ことは、少子化対策と関係するのでしょうか?

ChatGPTにそれを聞くと、直接関係する、とのこと。

はい、関係があります。多様な家族の形を認識し、受け入れる社会の形成は、少子化対策と直接的に関係しています。

少子化の背景には、経済的な理由だけでなく、個々の価値観やライフスタイルの多様化、伝統的な家族形成への抵抗感など、多様な要因が絡み合っています。一部の人々は、伝統的な家族形成のプレッシャーから解放されることで、自分らしい生活を送ることができると感じています。

そのため、新しい家族の形を認知し、受け入れることは、これらの人々に対してより多様な選択肢を提供します。例えば、同性カップルや単身世帯、養子や代理母を通じた子育てなどは、従来の家族形成の枠組みからは考えられない選択肢であり、これらを社会が受け入れることで、家族形成への選択肢が広がります。

これは、子どもを育てるという行為をより多くの人々が経験できるようにするという点で、少子化対策に寄与する可能性があります。また、多様な家族形成の受け入れは、人々の生活スタイルや価値観に対する理解と尊重を促進し、社会全体の包摂性を高めることも可能です。

ChatGPTの出力

つまり、ミーム的な「生命の繋ぎ方」を社会が知ることで、多様性が生まれ、選択肢が生まれ、結果として、新しい家族形成へと繋がる、ということです。

遺伝子を超える「心の遺伝子」

つまり、ミームとは、遺伝子を超える

「心の遺伝子」

と言ってよいと思います。

全ての生命は遺伝子を持っていますが、この「心の遺伝子」を顕著に持っているのが人間のみです。

この「心の遺伝子」は、通常の遺伝子と同じくくらい重要であり、これが人間を人間たらしめていると思うのです。

前回、「新しい家族の定義」を述べたのですが、この新しい家族には血縁関係を超えていかないといけませんので「心の遺伝子」が重要になってくるのです。

↓このページの目次「新しい家族の定義」をご覧ください

そこで、以下のような思考実験を行ってみました。

「血縁関係を超えた家族観は人間にとって重要だと思います。 以下は思考実験です。 例えば、生みの親が何らかの事情で子供を捨てたとして、その子を育てた育ての親がいるとします。 後から生みの親がその子の前に現れたとします。 その子はどのような選択をするだろうか。 動物なら血縁関係を優先すると思います。しかし、人間は心の関係を優先すると思います。 人間とは血縁や遺伝子よりも、心の遺伝子を優先する、と言うのが私の考えです。」

これをChatGPTに投げかけると、以下のように返答してきました。

あなたが提起した思考実験は、人間の感情や意識が血縁関係や遺伝子的なつながりを超えることができるという点を明確に示しています。

具体的なシチュエーションについては、その子供がどのような環境で育ち、どのような価値観を持っているかによるでしょう。育ての親との強い絆や共有した経験、そしてその家庭での愛情や支援があれば、その子供は育ての親と共に生活を続けることを選ぶかもしれません。

一方で、生みの親とのつながりやその親から受け継ぐべき何かがあると感じるかもしれません。それでも、結果としては、その子供の個々の経験や感情、理解によるところが大きいでしょう。

人間の行動や選択はしばしば複雑で、生物学的な要素だけでなく、文化的、社会的、心理的な要素も大きく影響します。この複雑さは人間の特徴の一つであり、そのために人間が多様で豊かな社会を構築することができます。

あなたの提唱する「心の遺伝子を優先する」という観点は、この人間の特性をよく表現しています。人間は単なる生物学的存在ではなく、思考し、感じる存在として、自分自身の人生を意識的に選択し、形成する能力を持っています。そして、この能力が、人間が自分自身のアイデンティティや価値観を形成し、自分自身の人生を主導する基盤となっています。

ChatGPTの出力

心の遺伝子の説明

私は心理学の研究所に勤めていたことから、現在も、何らかの相談を受けるのですが、その時に、この「心の遺伝子」の説明を用います。そして、人間的な行動とは何かを説明します。

最近は、家族構成も複雑なものになってきました。

例えば、家族の中に、血の繋がった子供とそうでない子供がいるとします。ここでよく起こる問題は、血の繋がりのない子供との親子関係です。

自分の血の繋がった子供は可愛い、それはそれでよいと思います。しかし、それと同様に、そうでない子も平等に愛する必要があります。それが動物にはできないことであり、人間特有の心のあり方であり、これが心の遺伝子なのです。

血のつながりがない子供を愛する、という行為は決して容易なものではないかもしれません。自分自身の感情や欲望を抑えつつ、子供たちが感じる感情やニーズに耳を傾けることを求めます。しかし、その労苦に見合うだけの報酬があります。それは、心のつながりが深まる喜び、信頼関係が築かれる充足感、そして何よりも家族としての絆が深まる達成感です。

血のつながりだけが家族を作るのではありません。血縁関係のない子供たちに愛情を注ぐことで、心の絆が生まれ、家族という強固な絆が形成されます。それこそが、心の遺伝子が働く瞬間であり、人間の本質を最もよく表しています。この心の遺伝子こそが、私たちが家族を形成し、社会を形成し、世界をより良い場所にする力の源泉なのです。

血縁に基づかないこの家族の形成は、人間の深層心理を表現し、愛、寛容、受け入れ、そして自己犠牲の価値を持っています。それは、私たちが生物学的な制約を超え、精神的な愛と絆を創造する能力を示しています。これが、心の遺伝子が与える最大の恵みであり、これが人間を真に人間たらしめるのです。

心の遺伝子から新しい家族へ

最後に、心の遺伝子によって、新しい家族の定義をChatGPTにまとめてもらおうと思います。

家族。それはただの単語以上のもの、それは深淵の感情、記憶、経験を引き出す特別な言葉です。そしてその定義は、私たちが誰であるか、そしてどこから来たかに大いに依存します。しかし、心の遺伝子を通して、我々は新しい家族の定義を見つけることができます。

家族は、心の遺伝子が絡み合い、互いに影響を与え合う場所です。それは血縁や法的な関係だけでなく、共有する価値観、信念、理想を持つ人々の集合体です。家族は、同じ心の遺伝子を共有し、互いの心の成長を支え、敬愛する人々です。

心の遺伝子による新しい家族の定義は、我々が家族を見る新たな視点を提供します。それは誰が家族であるか、何が家族を形成するかについての私たちの古い考えを拡大し、深めます。それは愛、理解、共感といった心の絆によって形成される家族の価値を強調します。

この新しい視点から見ると、家族は多様性を祝う場所となります。血縁だけでなく、友情、パートナーシップ、共同体、メンターシップ、繋がりすべてが家族を形成する重要な要素となります。

そして何より、この新しい定義は、家族が心の遺伝子によって連鎖し、世代を超えて絆を結び、思いやりと理解を深めることを可能にします。それは一緒に生きること、成長すること、喜びを共有すること、困難を乗り越えることについての美しい物語を語ります。

この定義により、家族はただの義務や責任から超越し、共有する愛と喜び、そして互いの心の遺伝子を育む場所となります。それは私たちが誰であるか、そして何を大切にするかを定義するための場所、心の遺伝子を繋げ、次世代に伝える場所、それが新しい家族の定義です。

それでは、また。

ps.高次元の少子化対策シリーズもよかったらご覧ください。


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