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日本の島の数が倍増?#02

 前回は日本の島の数について紹介しましたが、そもそも日本の地質がどのようなものか考えたことはありますか?島が多い日本ですが、地質的に見て、他に多いものと言えば何でしょう?例えば、日本は火山も多い国です。世界の活火山の約7%が日本にあると言われています。では何故日本には火山が多いのでしょうか。

地球には地殻、マントル、外核、内核があり、地殻が地球全体の表面を覆っています。この地殻は十数枚に分かれており、地殻とマントルの上部を併せてプレートと呼ばれています。現在、日本列島の下にはユーラシアプレート、北アメリカプレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートの4つで覆われています。太平洋プレートとフィリピン海プレートは海のプレートである海洋プレート、ユーラシアプレートと北アメリカプレートは陸のプレートである大陸プレートと呼ばれています。

海洋プレートが大陸プレートに沈み込む際、プレートに含まれている水分が高温のマントルに放出されてしまいます。これにより、大陸プレートの岩石が溶けてマグマが発生します。この溶けて軽くなったマグマが上昇して溜まっていき、噴出するのが噴火です。つまり、海洋プレートが沈み込む部分があると火山が出来やすいということになります。

プレートは真下に沈み込むのではなく、斜めに沈み込みます。なので、火山はプレートの境目の真上で形成されるのではなく、沈み込まれる側のプレートの上に形成されます。日本の火山を地図上に表示すると、プレートの境目をずらしたように並んでいることが分かります。この火山の分布を火山フロントと呼びます。


日本の火山(地質図Naviより引用 https://gbank.gsj.jp/geonavi/)

火山と聞くと噴火が危険なイメージがあると思います。しかし、火山は様々なものを生み出します。

火山があることによって生まれるものの例の一つとして、温泉が挙げられるでしょう。日本に温泉地(宿泊施設のある場所)はどの位あるか分かりますか?日本には温泉地が3,000ヶ所以上あり、世界一の数を誇ります。実は日本に温泉地が無い都道府県はありません。一番少ない沖縄県でも10ヶ所以上あります。

そして、温泉があるということは地熱が高いということになります。この地熱を利用した地熱発電というものがあります。しかし、日本において地熱発電はあまり有名になっていないと思います。その理由は建設場所にあります。日本で地熱発電所を建設しようとした場合、多くは火山や温泉施設の付近になります。そしてこの場所の多くは指定の公園や、自然の保護がなされている地域です。そのため地熱発電所の建設が出来ないということになってしまい、地熱発電が普及しないのです。

今回の記事は以上となります。ありがとうございました。