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歴史の望遠鏡

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この世の理不尽や不合理を疑問に思うこと。実は多くの場合、そこには人間の歴史がある。そこに生きた人々の怨念と情愛がある。
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2021年4月の記事一覧

将軍〜GENERAL(後編)

将軍〜GENERAL(後編)

(前編から続く)
最初にその存在に目をつけたのは、源頼朝ではなく、後白河法皇だったのではないでしょうか?
源平という2つの武家貴族を手玉にとり、権力を操ってきた彼が、都になだれ込んできた木曽の田舎武者・源義仲に宣下したのがきっかけです。武家にとってこれほどの名誉はないという褒美の意味ですよね。ただ、頼朝は将軍の持つ、もう一つの意味に着目していました。
それは対異民族時代の名残りで、支配地に幕府とい

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