歴史を学ぶときの本選びを歴史オタクが独断と偏見で語る

はじめまして。まゆさなぎといいます。現在高校生で、日本の幕末が好きで漫画なども描いてます。
代表作『ハクロノヒトミ』

さて、今回私が書くテーマはこれ!

歴史の本、何を読めばいいの?

歴史の本と一口に行っても、世の中には様々な本があります。自分の必要な本を探すの、めちゃくちゃ大変ですよね。また、読む本で論争やトラブルが起きてしまうこともよくあります。でも、どんな本を読めばいいのかを教えてくれる記事は少ないと感じていました。そこで、私の経験から歴史の本について書いていこうと思います!

はじめに注意事項として、
この記事は私の経験に即して書いてあること
決して私は歴史のプロフェッショナルではないこと
私の主観が入っていること
を伝えておきます。ご了承ください。

1.歴史小説

歴史の本で最も有名な本の分野「歴史小説」。この本は歴史が好きでなくても、本好きなら読んだことあるかもしれません。司馬遼太郎の作品などがここにあたるからです。
歴史小説は、小説家が書いているだけあって面白さはピカイチです。実際の活躍をもとに、あるところは盛って、あるところは過小に書いてと脚色して書いています。これは悪く言えば、「史実の目線から見ると嘘ばかり書いてある」ということになります。そのため、歴史小説に書いてあることを事実とみなすのはダメなことです。基本この歴史小説が好きな人は「歴史好き」とは区別されます。

2.子供向け歴史本

これは各出版社の「日本の歴史」やポプラ社「日本の歴史シリーズ」などを指します。ここには対象年齢が小学生の本が全部入ると思ってください。このへんの本のいいところはとにかくわかりやすく、程よく細かいところです。小学生が学校の授業で歴史を学ぶのは6年生になってからなので、6年生に満たない児童が飽きずに理解できる程度の簡単さで書いてあります。幕末でいうと「八月十八日の政変」「一会桑政権」「長州征討」など、学校で習うなら高校で習う範囲のことがわかりやすく書いてあります。実際私も小学生のときはこれらの本をひたすら読み漁ってました。

逆にこの子供向け歴史本の欠点を上げるとするなら、「通史をやろうとすると冊数と値段が高く付きすぎてしまう」「歴史家が研修をしている可能性があるので、実は少し嘘が含まれているかもしれない」という所です。一つ目は単にお金と収容場所の問題です。二つ目は「歴史家は歴史研究者とは違う」ということが関わってきます。ここからは私の持論になるので、話半分で読んで欲しいと思います。歴史研究者というのは、実は日本史全体が詳しい人ではない、というのが私のイメージです。鎌倉初期なら鎌倉初期、安土桃山なら安土桃山と、「狭く深く」がイメージ。それに対して歴史家というのは、どの時代もそこそこ詳しい人を指しているのではないかと思っています。「広くちょっと深く」が歴史家のイメージです。つまり、歴史家は時代ごとのプロフェッショナルではないので、なんとも言えない部分があるというのがあります。子供向けの歴史本は、小学生から中学生くらいの方には本当におすすめです。

3.参考書、教科書、資料集

これは学校で配布される教科書や資料集、一般に受験やテスト向けで販売されている参考書を指します。これのいいところは「研究者が集まって作っているので信憑性が高い」「わかりやすい」「通史を学ぶのにハードルが低い」の3点が挙げられます。高校生以上の方なら、こちらのほうが色々とおすすめできます。わかりやすさなどは人によって様々なので、ぜひ書店で手にとってお気に入りの本を見つけてください。今は書店で資料集も売ってます。

4.新書、学術文庫

この辺になると、少し詳しくならないと理解できない本が増えてくるかもしれません。研究者さんが書かれている本が増えてくるからです。中公新書、講談社学術文庫あたりはハズレがなくておすすめです。

5.伝記

吉川弘文館『人物叢書(じんぶつそうしょ)』や『ミネルヴァ日本評伝選』などがこれに当たります。特定の人物について、その人物や地域の研究者さんが書いている本になります。好きな時代や好きな人物が定まっている方にはおすすめです。買おうとするとまぁまぁなお値段がするのですが、本屋にあまりおいてません。ですが図書館にはかなりの確率で置いてあるので、めちゃくちゃハードルが高い本というわけでもありません。ただ昭和50年代くらいのものも普通にあるので、ちょっと古めの研究になる可能性はあります。

6.全集、言行録、史料など

この辺は研究している方でない限りは本当に好きな人じゃないと読めない本だと思います。その人物が書いた日記、自伝や書簡集などがここに当たります。文語体で書いてあるものや専門用語マシマシなものも多いので、普通に読めないものも多いと思います。個人的には2割くらいしか理解できなくても「推しの言葉に出会える」というだけで楽しいので、読んでもいいと思います。この辺は図書館に頼るしかないと思います。

番外編:トンデモ、陰謀論

「○○の真実」「教科書では教えない○○」「ほんとは●●な○○」といった強い言葉の題名が目立つ本です。こういう本は歴史に限らず、どの分野でも怪しい本の確率が高いので、少しでも変だと思ったらハマって抜け出せなくなる前に本を閉じるのをおすすめします。こういう本も普通に図書館に置いてあるので、気をつけてください。

いかがでしたでしょうか。ほんとに世の中には様々な本がありますね。この他にも、歴史雑誌、ムック、一般向け漫画などがありますが、この辺はあまり読んだことがないので割愛します。

ここまで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m

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