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荏原七福神めぐり

このGWは遠出をせずにゆっくりと、ということで、近所の七福神めぐりに行ってきました。

お正月でもないのに? と不審がられそうですが、前から気になっていたのです。
というのもこの七福神、10年くらい前にいちど周ったことがあるのですが、その時、私は喪中だったんですよね…

当時の私は、年が明けたらあれもしようこれもしよう、と張り切っていました。が、新年早々に祖母が亡くなって、昨日会ったばかりなのに、と驚き悲しむ一方で出端を挫かれたような感じもしていました。
七福神を祀っているところは神社もあればお寺もあります。お寺への参拝は喪中でも関係ないですが、神社は喪の穢れを嫌うと言いますよね。誰かと一緒に周る約束をしたわけでもなし、やめておけばよかったのに、新年にむけて溜め込んできたエネルギーを悶々と持て余していた私は、元々の計画通りに七福神めぐりに出かけてしまったのでした。
その時は満足したものの、時が経つにつれ、自分の都合を押し通したことが気になり始めました。
慎むべきときに慎まず、初対面の神様に超絶無礼を働いた… と。
そのくせそれから10年以上も、忙しいだのなんだのと、これまた自分の都合でお詫びにも行かなかったのです。

が、ようやく機会がめぐってきました。
以前は7か所全部を1日で周りましたが、荏原七福神は4〜5駅に散らばっているので、今ではとても1日で周り切る自信がありません。
西半分、真ん中、東半分の3回に分けることにして、まずは西半分に行ってきました。特に、小山八幡神社が気にかかっていたのです。

とても厳粛な印象の八幡様です。
昭和13年造営という社殿や、境内を覆うかのような背の高い木々が、そうした雰囲気を醸し出しているのかもしれません。
お詫びの参拝をした後は、木立の濃い緑の匂いに包まれて、静かな境内を歩きました。「小山八幡」という名前の通り小高い丘の上にあって、昔はさぞ眺めが良かっただろうと思います。
近くには「江戸見坂」という坂もあるので、マンションやビルなどがなかった百年前には、ここから江戸の街並みや海までも見渡せたのではないでしょうか。

さて、帰りは正面から、と思って鳥居を出たところで立て看に気づきました。建物の老朽化が進んでいるので工事を始めるとのこと。ネットを調べてみると、境内にマンションを建てる計画があるのだそうです。
社殿が改築されてマンションなんかが建ってしまったら、もうこの厳かな、趣深い空気感はなくなってしまうかもしれない。
今日はお詫びで来ているので写真は撮らないつもりでしたが、1枚だけ撮ることにしました。(またしても自分の都合…)
ここは、私が時々散歩をする立会緑道からちょっと入ったところにあります。実を言えば、先月も桜を見に来たばかり。これまで何度も緑道を歩いていて、ほんの一本、道を横に入るだけなのに、どうして今まで来ようとしなかったんだろう。後悔しましたが、でも昔ながらの雰囲気を味わえるぎりぎりのタイミングで参拝できてよかった、そう思いました。

立会緑道は春には満開の桜で美しいですが、この季節の緑の桜並木もなかなか素敵です。
何年も前の写真ですが、記念に載せておこうと思います。

いまは枝が刈り込まれて、もっと明るい道です。
このお蕎麦屋さんはいつの間にかなくなっていました。

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