見出し画像

【不登校ケア】スタートアップに参入せよ


登校しぶりが始まった頃、娘が最初に言い出したのは、

「先生に怒られるのが怖い」だった。


不登校の理由は極めて複雑

当時小学校2年生で不登校になった長女の話をします。

1年生の頃と同じ担任の先生はK先生。キリッと整った素敵な笑顔でとても厳しい年配の女性でした。手を挙げる時には耳にピッタリと腕がくっつき指先は真っ直ぐ上にのばす、「はい!」とだけはっきりと発声しあとは喋らず待つ、それが『授業中に発言をする時の姿勢』
翌年、K先生のクラスだったとはっきりとわかるくらい子供たちは『型』を修得していた。

小学1年生の母親はママ1年生、
「かっこいいね!」と褒めていたし、本当に思っていました。

長女は1年生の頃から少なからず、頭が痛いといってこれと言って風邪症状も無いのに学校を休みたがる傾向はあったけれど、小学2年生の夏、1個下の妹が不登校になり、もれなく長女もそれに続いた。

厳密に言うと登校渋りの最初に言い出したのは『給食の時間が嫌だ』だった。食べるのにもの凄く時間がかかり好き嫌いも多い長女には、

・残すのは良くない
・時間を過ぎたら恥ずかしい
・全部食べた方が素敵な小学生

というプレッシャーが重かったよう。



理想に応えなくてもいいのにね

給食に関してはベテランのK先生は経験値があるのだろう。あらゆる工夫と娘に対する声掛けでクリアしてくれたのだけど…



子供のHSP

先生に怒られるのが怖い


長女は優等生そのものでした。

家でも1年生の時から朝6時ピッタリに起きて、朝の弱い私はだんだん娘に起こされるくらいになっていました。

私は自分も長女なので、努めて「お姉ちゃんらしくしなさい」を言わずに子育てをしていたのだけれど、不思議なもので娘はお姉ちゃんらしいお姉ちゃんに育っていた。

(あとから思えば「お姉ちゃんらしくしなさい」と言っていないだけで私がこの子はしっかり者だと思い込んだ時点から、娘はいつでもしっかり者の選択をしていたのだろうなと思う節はたくさんある。)

そんな娘は先生に怒られる経験など極端に少ない。

・誰かが怒られてるのを見ると自分が怒られてるような気がする。
・クラス全員が怒られてる内容が自分は対象外なのにとても怖い。

HSC傾向の典型だ。

HSC https://www.meisei-hs.ac.jp/promotion/school-refusal-24/


お母さんの影響力はヤバイ


社会人としても主婦としてもポンコツの私は、せめていつも『いい人』でありたかった。とゆうのも、私は小学校1年生から4年間いじめられていたため、何かしら人格形成に欠陥があるのだろう。いじめから解放されても、虐められない『ニンゲンになりたい』『大切にされたい』『普通の人だと思われたい』『愛されたい』。人から愛されるためにはどんな人でも愛さなくてはならない。罪を憎んで人を憎まず、いい人であろう。他人の性格の悪さも黒歴史も、自分と同じように何か事情があるはずだ、だから今目の前のこの人を受け入れよう。この感じは悪いことではないけれど、いったん自分が粗末に扱われると許すことができないメンヘラへ変貌する…。#今は違うよ?


そんな私は外ではなるべく優等生を演じる癖がある。

娘には学校を苦手になって欲しくない、先生を怖がって欲しくない、だって先生だって人間なんだし、敢えて『怒ると怖い』ブランディングをとって社会で弾かれないための作法を教えてくれようとしてたんだと思うようにしていたし、実際にK先生は長年そうしてたんじゃないだろうか。何より娘の担任をするのは2年目でベテランで、給食の件では細かいケアでお世話になったし、とそんな考えで、規律に厳しい先生を正しい存在として思っていたかった。

先生はあなたが大切だから怒ってくれるんだよ


娘を安心させてあげているつもりだった

その説明を素直に理解しようとする娘は『先生は怖くない暗示』を自分にかけようといつもつらそうだった。(大切にされている怒られ方だとは感じないからか)



不登校児の親あるある


登校渋り・付き添い登校・保健室登校、その他別の機関への相談も含め出来ることをしているうちに段々と、先生や学校の対応に嫌気がさしてきた。K先生に関しても初めは尊敬できると思っていたけれど、見下すような表情で自分が悪かったと思わせる指導の仕方では子供は萎縮するだけではないかと、今までと反対の思いが湧いてきていた。


何が子供のためなんだ…

それでも、『学校を嫌いになる』のは不登校児の親あるあるのようで恥ずかしいなと思っていました。粗探しばかりしているようでかっこ悪い。人のせいにする人間になって欲しくない。
まだ娘のお手本を頑張ろうとしていた。



けれど、いい大人ぶるのも疲れてきてたし、

・先生でも嫌いになっていいこと
・どんな気持ちでも思っちゃダメなものは無いこと
・いいか悪いかは別として、自分の気持ちに正直になって認めてあげること

を、皮肉にも学校の壁に貼ったポスターで教えられました。

人権ポスターだっただろうか、何種類もの気持ちを表情にした絵文字みたいな丸い顔がたくさん並んでて、『思っちゃダメなキモチなんてない』そんな意味のフレーズが大きく書いてあった。



大人気なくても等身大


それから私は、娘の前で先生や学校の悪口を言うようになった。

(先生の人格否定にならないように塩梅良く。もはやスキル)

まるで生徒目線、子供目線で、しかし娘に共感するばかりではなく、私が感じていることを私の言葉で…(でないと娘には『合わせてくれている』がわかってしまうから)

校長先生と私の話し合いから帰ったあとは「めっちゃムカついたけど、怒らんかったよ!えらい!?大人はね、わーってムキになったら話聞いてくれないからね!落ち着いてこうやって言ったんだよ。だけど◯◯なんだって!じゃあやってやろうじゃんよ!」

「こうすればいいじゃんねー!できない事はないんだよ!」

私がこんなノリでいると、そのうち娘は苦手なクラスメイトの苦手な部分などを話してくれるようになった。いつもお友達のいいところを見なさいと言ってるママに、こんなこと言ったらダメかなぁと顔色伺いながら。

そんな時は2人っきりで声を潜めてナイショ話。

「おかぁちゃんもそうゆうタイプ無理なんだわー。」「あ、そっちのタイプは別になんとも思わんなー。」「いつもあの子がベタベタしてきて大変そうやなと本当は思ってた。」


同じ目線になり、
・怖いのも本当
・つまらんのも本当
・嫌いなのも本当
・行きたいのも本当
・行けないのも本当

娘を知り、自分を知り、やっと娘の懐に入れた気がします。




学校が怖いと思ってもいい


この話には、
・いかにそれまで私が吹き込む常識ある考え方を背負わせていたか
・これまで繊細だけどしっかり者でストレートに育ったのだからこれからもそうであろう、そうあって欲しいという私の重い

そういった前フリがあったからこそ、最初は親と子、大人と子供、コントロールしようとする側、されようとする側の壁ができていたことを感じてもらいたい。

決して学校が悪いとか教育が悪いとか、母である私が悪いとか、どちらかだけを責める考えは持っていなかったし、学校は行きたくないなら行かなくていいとも思わない。絶対に行った方がいいとも思わない。コスパはいいんだよね、くらい。


今は姉妹とも学校に行っているけれど、二度と不登校にならないとも限らないし、二度と私が以前の私を出さないとも限らない。それでもこれがあれば大丈夫だと思う。


【思っちゃいけないキモチなんて無い】

怖くてもいいんだよ。


学年いち小学校に通った母が階段の踊り場で見たポスター。あの場所で娘が階段を上がってくるのを待っていた。娘がここで籠城すれば上から娘の背後に黄色いポスター。付き添い登校では、机から離れ廊下へ、廊下から離れ踊り場へ、踊り場から離れ図書館へ。



不登校の親スタートアップ


私からすると以前のいい大人ぶった私も娘の味方ではあったんだけど、
娘から見ても、ママがちゃんと味方になれたような、してくれたような、そんな時期のお話でした。

ありのままを受け入れるアプローチは、学校のポスターだけがきっかけではありません。
いずれ記事にもしたいですが、2年ほど前にstand.fmに収録しています。特別支援級を選択した次女とのエピソードです。下手くそなお喋りですが、興味があったら聞いてみてください。


私で良ければ気軽に相談してください。感想なども公式LINEでお待ちしております⏬
【夏休み限定】1ヶ月無料チャットサポートしています。
夏休みは誰も学校に行ってません。
#登校刺激 を受けないまとまった期間だからこそ、親も子も自身の現状を受け入れ、不登校ケアのスタートアップに立ちやすいのではないでしょうか。
反対に、新学期が近づくにつれて、心や体の調子を崩しやすい子供も増えるデリケートな時期でもあります。

(更新)
公式LINEでは、カウンセリングモニター募集中です。
継続コースでは、ママの心の習慣のサポートに加え、必要に応じて
・祖父母
・パパ
・お子様
に向けたサポートの相談を含め、家族全体が同じ方向(お子さんの『生きる』)にフォーカスし、私が撤退できるようにトータルサポートします。
※要相談


自分だけで抱え込んでいるお母さんは、この機会にモニターカウンセリングを検討してみてください。

メンタルサポートで伴走します⬇️

よろしければ、サポートをお願いします。頂いたサポートは、娘たちと過ごす時間のために使わせていただきます。