映画「マミー」/和歌山毒物カレー事件の真相は如何に。
1998年に起きた和歌山毒物カレー事件をご存知でしょうか。
夏祭りで手作りカレーを食べた町人67人がヒ素中毒を起こし小学生を含む4人が死亡した衝撃的な事件でした。
当時小学5年生だったご長男さん、真須美さんのご主人、関係者の方へのインタビュー、監督ご自身の取材の様子などが丁寧に繋げられているドキュメンタリー映画「マミー」を観ました。
映画の公開について、老婆の日常茶飯事さんの記事で知りました。素晴らしい記事です。この映画にご興味がありましたら是非お読みくださいませ。
この映画を観て感じたのは、
マスコミが流したことが真実か否か不確かなまま独り歩きをし、皆何となく彼女はやはり怪しいと感じてしまう、その怖さです。
ご長男さんはとても立派な方で、
家族思いであり体の不自由なお父様を気遣い生活のお手伝いをしながらいろんな事に対し真摯に取り組み真っ直ぐ物事を捉えようとしておられる、好感の持てる青年でした。
ご家族の仲もよく、ごくありふれた普通の家庭だった様子も、誕生祝いをする家族写真から伺えました。
ただ、疑われる点があったこと(家にヒ素があったこと。)保険金詐欺事件。不確かな証言。
それらが、逮捕の要因になったのだと思いました。(長男さんの著書「もう逃げない」も読みましたが、保険金殺人未遂の別件逮捕から始まっていたようです。)
そして、自供なしのいわゆる状況証拠だけで死刑が確定した…これは「疑わしきは罰せず」に反していると感じざるを得ませんでした。
司法のあり方にはかねてから疑問を抱いておりましたので、またかという落胆の気持ちが湧き、また、
ご本人にしてみればどんなにか無念かと想像し胸が痛くなりました。
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保険金詐欺事件のあらまし
当時はシロアリ駆除にヒ素を使う家が少なくなく、薬局で簡単に買えた。
夫はシロアリ駆除会社を経営しており、当時、購入したヒ素を手にした夫は、本当にそんな危険なものなのか?といたずら心でちょっと舐めた。夫は救急搬送され重度障がい者となった事で、真須美さんが夫に掛けていた保険金1億五千万がすぐ降り、味をしめたと夫は言います。(著書「もう逃げない」には、他にも何件も同様の詐欺事件を夫婦で起こしており、夫は有罪判決が出て7年の刑期を終えている事が書かれています。真須美さんは無実となりました。)
働かなくとも大金をせしめられることに味をしめた真須美家はやがて金遣いが荒くなりお金の使い道で夫婦はケンカとなった。
「またやってお金がおりればいいだろう」と激怒した夫が再度ヒ素をお茶に混ぜて飲みまた搬送され
今度は確実に死の淵を彷徨った、しかし蘇り今がある。(なんて運の強い人なんでしょう!)そしてまた多額の保険金を手に入れた。
その事を、真須美さんによる保険金殺人未遂かと報道されたことが、世論形成に加担してしまったように感じました。疑わしい人間であることも判決の大きな要因になったのでしょう。
この一件は確かに褒められたものではなく確かに怪しいですが、「殺人」ではなく、あくまでカレー事件とは別物。
この家族は確かにイカれてる。
だけど人殺しをするような人達ではないと、私はなんとなくですが
本を読んでさらに感じました。
検察から、
真須美さんからなかなか自供が得られないので「妻がやった」と言うよう夫に証言の強要があったことからは、今までの冤罪事件と同じ臭いがします。
日本の司法は(政治も医療界も大学も企業もですが)自民党の裏金問題その他モリカケ問題など「忖度」が横行している世界。罪にならない上級国民がどれだけいるか。
そして一度起訴したら覆さない。無罪判決は検察にとって耐え難いことなのでしょう。
悲しいことに、裁判所は真実を見極める所とは限らないということは、既に歴史が物語っていますね。
しかしそれでいいのでしょうか。
ただ怪しい、じゃあ誰がやったのか、コイツ以外にいないじゃないか、そんないい加減な手法で1人の人間の一生がズタズタにされる。
罪のない人間が(真実はあくまで本人しかわかりませんが)警察に捕まり犯人に仕立てあげられる恐怖を描いた映画「それでもボクはやってない」でも描かれていたと思います(わたしは未視聴ですが息子が観ました。)
決して他人事ではないと感じます。
こちらは飯塚事件の映画↓
残念ながら見逃しましたが、
飯塚事件は、DNA判定に疑義が生じ異例の早さで死刑執行された事件です。
検察と政府の蜜月関係について↓ ご参考まで。
こちらは↓驚きました。
コロナウイルス人工説などを唱え京都大学を追われた宮沢孝幸先生が
冤罪と考えられる事件に関わっておられるということをたまたま知りました。
真実を見極め判断をくだす。
裁判所はそういう場所ではないのか。
朝ドラで描かれている三淵嘉子さんが生きていたら聞いてみたいです。
長文をここまでお読み頂き
ありがとうございました❤︎