週末お遍路さん(18):人生初のダムカード入手!
怒涛のお接待をいただいた後は、徳島県最後となる23番・薬王寺さんを目指して黙々と海を目指して歩くのみ。お世話になったお遍路宿・山茶花のおかあさん曰く「はじめて歩くなら海沿いを歩くのがおすすめ」とのことなので、まずは海へ!
とはいえ23番さんまではひたすら国道を歩くので、3人でおしゃべりをはさみつつ、ひたすらアスファルトの道を歩き続けました。
そしてとうとう看板にも「室戸」の文字が登場!
この文字を見て、「高知だ!!徳島から高知に入るんだ!」と実感しました。
いや、まだまだまだまだ先だけどね、高知。
道路標識って、車移動が基準だからね。
これまでは山だったけど、ようやく海か~。早く海見たいなー。
でも高知に入ったら海しかないんだろうな~。
ちなみに事前情報で「23番さんまでの道は食料調達場所はないですよー」とありましたが、ほんとその通り。歩き遍路さんにも出会わないし、自動販売機もほぼない。休憩できるお遍路小屋はある(ありがたい!)。
ゲリラ的に山道が登場し、「国道だから今日は上りないって思ってたのにー!」とグチりつつ進みますが、ないない尽くしの23番さんまでの道のりでいちばん困ったもの。
そう。それはトイレ!!!!
「……なんかちょっとトイレ行きたい」
「え!大丈夫!?」
「まだ我慢できる……」
「でも食料調達不可ってことは、お店的なものもないってことでしょ?」
「この先にトイレポイントあるかな」
「どうだろう……」
「究極、民家があったらピンポンじゃない?」
解決策を見いだせないトイレ問題を議論しつつ、細い国道を進む我ら。
そして、歩くと気づく地形。
あ、海って山を越えた向こうにあるってことなんですね。
途中、車にぶつかってしまったであろう冷たくなってしまったたぬきさんに驚きつつ(南無……)、曲がることもなくまっすぐ歩いていると、視界の先にトンネルが見えてきた。そして、視界の横に入る、あるもの……。
「あれ、トイレでは!!?」
トンネルのすぐ横、道路の脇の土手の上に見えた簡易トイレ。googleマップさんで調べると、「福井ダム」と書いてある。
これは貴重なトイレチャンス!
いや、でも明らかに私達、正面側にいない。
この土手をよじ上って行っていいものか!?
ってゆーかこの敷地、入っていいのか!?
不法侵入にならん?
でもここを逃したらもうトイレチャンスないのでは??
「とりあえず、確認してみましょう」
と路肩の土手を上り中を見てみると、案内板はある。
そして簡易トイレには「スタッフ以外はこのトイレを使ってね」的な注意書きも。
ってことは、我らが使わせていただいても大丈夫なのでは?
でも勝手に使っていいのか心配になり、恐る恐る敷地内の様子をうかがってみるけど、人の気配はなし。今日、休日だから誰もいないのかも……。
申し訳ないがお借りします!!!
と、交代でお借りしていたら、ダムの職員さんと思われるおじさまが2人登場。
「あ!すみません!!勝手にトイレお借りしちゃって!!」
姿を見かけた瞬間に大声で謝罪した私達でしたが、おふたりとも
「あぁ~いいよいいよ。使って使って」
「寒いし中のトイレ使っていいのに~」
と優しく受け止めてくれました(でも2/3トイレ完了してたので、中のトイレは借りずじまい)。そしてすっきりした体でザックを下ろし小休止している私達に、
「これ、記念にどうぞ」
と、ダムカードをくれました。
おぉ!!!これがダムマニアが集めていると噂のダムカード(本物)!!!
はじめて見てちょっと感動。
「これからどこまで行くの~?」
「今日は日和佐までですー」
「日和佐なんて遠いよ!歩くんでしょ?夕方までかかっちゃうよ!」
「あ、食べるものはたくさんいただいたので大丈夫です」
「大丈夫たってねぇ。気を付けてね」
小休止して生理現象も解決したら、またちょっと元気が出た。
「ありがとうございましたー!助かりましたー!」
とお礼を伝えて、いざトンネルへ!
室戸、遠っっっっっ!!!!!!