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水分補給が足りなくなると?

人間の身体は性別や年齢で差はありますが、胎児で約90%、新生児で約75%、子供で約70%、成人で約60%、高齢者で約50%の水分量があると言われています。水を飲まずに運動を行うと運動能力や体温調節能力が低下し、脱水や熱中症を引き起こすリスクが高まります。

人間は体重の2%の水分が失われると、血液中の水分量が減って血圧が下がり、筋への燃料や酸素の供給が円滑にできなくなるために、心拍数は上昇し、持久力は10%も低下します。3%失われると、ぼんやり、食欲不振などの症状が現れ、4〜5%になると、疲労感や頭痛、めまいなどの症状も現れます。さらに10%以上になると死にいたることもあるのです。

また、むくみが出てくるのも脱水症状の一つです。

登山中は登山後に手足や顔が浮腫んだ経験はないでしょうか。脱水症状が進むと、それ以上水分を失わないために、尿の量を減少させる「抗利尿ホルモン」が分泌されます。すると、血管内から血管外の皮膚の下に水分がしみ出すことにより、浮腫が発生します。このホルモンは一度分泌が始まると、2日間ほど出続けるため、下山後も浮腫が取れない状況が発生してしまうのです。

それ以外にも、脱水症状は血液の粘性を高め、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高まります。もとから既往のある方の場合は、脱水による疾患のリスクは高くなります。登山において水分補給をしっかり行うことはとても大事なことなのです。「のどが乾いたと感じる前に水分補給を行う」といった目安がありますが「のどが乾いた」と感じる感覚には個人差があり、子供や高齢者では感覚が乏しいこともあります。

次回は登山中にどのくらいの水分摂取が必要なのか、をお伝えしますね(^^)

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