作品紹介 #小説
これまで投稿してきた小説のなかで、すこし長めの作品を紹介します。
・・・
『ことりぱたぱた、ちょうひらひら』(約3.8万字)
ちょっと転んだなあと思ったときや想定外のことが起きたとき、焦ってすぐに次の行動をおこすよりも前に、ちょっと一休み入れるのがいいよね、なんて日頃思っています。寄り道や休憩はおおいに良しで、それがあるからこそ新たな一歩が踏み出せたり、新たな興味がわいてきたり、あるいは新たなチャンスや流れがやってきたりと、肩の力を抜いてすすんでいくのが結構大切だなあという、そんな思いもあって書いた小説になります。軽やかめなストーリーだと思いますので、ぜひ気軽くお読みいただけたらうれしいです。
・・・
『赤いビロードのソファ』(約5万字)
「喪失=失う」だけれども、「喪失=ない」とは単純に言いきれないものだと思います。喪失感はかつて有ったことの証にもなり、意識をそこに向けていれば永遠にそれは有ることにもなる。多かれ少なかれ、人は誰しもそうしたものを何かしら抱えて生きているようにも思います。それをどう捉えるかは人によってまちまちで、そこに正解も不正解もなく、またそれによって見えてくる世界は変わってくるのかもしれませんが、その世界もまたどれも正解も不正解もないのかもしれません。静かな雰囲気のストーリーです。
・・・
『木洩れ日の絨毯』(約9万字)
家族って、不思議な集まりだなと思います。
家族によって喜びや幸せを感じることもあれば、家族によって苦しみや悲しみを感じることもある。家族という『型』のなかで安住することもあれば、それによって窮屈さを強いられることもある。十人十色というように、十家族あれば十色の色があり、しかもその色味はよく見てみると単色ではない複雑な色合いをしていることも多くあるような気がします。そんな不可思議で興味深い『家族』というもの。そんな『家族』というものを描きたくて書いた小説のひとつになります。
・・・
『澄みきった青』(約12万字)
主に五人が登場する群像劇になります。登場人物それぞれが煮え切らない思いを抱えていますが、それでも変化への一歩を踏み出すときを迎えていきます。小説のなかに限らず、生きていると、ときに誰でもそんな瞬間が訪れるのかなと思います。それは傍でみていたら、なんてことない一歩にみえるかもしれないし、あるいは一歩にすらみえないものもあるかもしれません。もしくは流れのなかで自然と踏み出さざるを得ない不可抗力的な一歩もあるかもしれません。けれどもどの一歩も、自分が自分でいるために必要な一歩になるのだろうと思います。彼らの踏み出す一歩を、一緒に見届けていただけたらうれしいです。
・・・
この記事が参加している募集
お読みいただきありがとうございます。