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「他のお父さんに比べたらやってる方」という育児界のNGワードについて考察

皆さん、今日も仕事に育児、お疲れさまです。

今回は育児日記や育児マンガなどでパパが発言しているこのセリフについて考察します。

「他のお父さんに比べたらやってる方でしょ」

いやー、恐怖のセリフですね。女性目線で書かれている育児マンガなどでは、まぁ、こき下ろされてます。では、なぜ世の男性はこのセリフをつい言ってしまうのか?そして、このセリフは本当に言ってはならないセリフなのか?私なりに考察してみます。


①.どういったシチュエーションで使われるのか?

私は他の方の育児日記や育児マンガをかなり読んでいるので、このセリフに出会うことが多いです。その中で、どういうシチュエーションでこのセリフが使われているかを見返してみました。

結果、妻から「自分の家事・育児について指摘された際の返し言葉」で使われていることが多いですね。

例えば「もうちょっと家事の分担見直さない?」とか「育児の当事者意識が私より薄いよね」などと言われた時です。


②.どうしてこのセリフを使ってしまうのか?

私は他の方の育児マンガに登場するパパではないので、これは推察になりますが

「自己防衛」

という意識が強く働いているのではないかと思います。妻からの指摘に対して、「私は世間一般で見るとやってる方だから、そんなことを言われる筋合いはない。私は頑張っている。私は悪くない。むしろ褒められるべきだ。」という気持ちから「他のお父さんに比べたらやっている方だ」というセリフに繋がるのだと。


③.このセリフを使ってはいけないのか?

同じ意見の方がほとんどだとは思いますが、このセリフを妻に言っては「いけない」と私は考えます。理由は3つ。

 ・比較対象は世間一般のお父さんではなく、自分の妻と比較すべきである

 ・言ったところで妻は褒めてくれないし、むしろ逆上する

 ・「他のお父さん」のサンプリングが曖昧で説得力がない

育児は言わずもがな、自分の妻と行うことなので、他のお父さんと比較すること自体が建設的ではありません。「隣の家のお父さんが育児に参加していない」からといって、私の妻の育児が楽になるはずもないのですから。

また、「他のお父さんって誰よ?」って聞かれた時、出てくるのはせいぜい5・6人ではないでしょうか?これだけで「世間一般」を語るのはあまりに誇大表現です。


④.この考え方は「悪」なのか?

散々このセリフを悪く言ってきましたが、この「自己防衛」としての考え方自体は「悪」ではないと思います。思ってるだけなら良いんです。口に出すからいけない。

自己防衛って誰しもがやってませんか?自己防衛しないと心が病んでしまいます。そういう時に「他のお父さんよりやってる方」と心のなかで唱えて、自分自身を安心させる。「自分は頑張ってるんだ。大丈夫。」と。

こういうのを心理学では「下方比較」と呼んでいるようです。精神科医で有名な「ゆうきゆう」先生もこのように書かれてます。

実は心理学的には、落ち込んだときは積極的に下方比較をすることで、気持ちが回復しやすくなると言われています。ですので、あなたがどうしても疲れてしまって自信を失ってしまったとき、そんな場合は心の中で積極的に下方比較をすることです。

心に余裕があるときは、「自分よりも頑張っている人」と比較して「俺ももっと頑張らなければ!」と自分自身を鼓舞する方が良いでしょう。でも、自分より上の人ばかり見てると自信を無くすこともある。そういう時には、「他のお父さんよりやってる方」だと思って、自信を回復させても良いんじゃないでしょうか。


まとめ

「他のお父さんに比べたらやってる方でしょ」は決して口に出してはいけない

・落ち込んだり、自信をなくしたときは「他のお父さんよりやってる方」と思って自分自身を回復させても良い

・回復した後は、思いっきり育児を頑張り、子どもに愛情を注ぎましょう!

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