表現の自由を掲げる人たちの言論がどんどん変な方向に向かっている

この記事は、私の個人的見解を述べるものであり、
特定の個人、団体、クラスタを誹謗中傷する目的ではありません。
また、本記事の一部を抜粋し、自身の発言に引用することは許容します。
ただし、曲解、歪曲、記載外のニュアンスを読み取り主張すること、
及び私を含めたいかなる人間を誹謗中傷、差別する目的で、
本記事を使用することは許容しません。

表現の自由は無限ではありません

この記事で伝えたいことはこれです。
特にアニメ・漫画・創作・萌えコンテンツ・サブカルに関連する
「表現の自由」を守ると発言されている方は、
このことをまず念頭に置くべきだと考えます。

さらに言えば「表現」というフラグをつければ、
何事も法規制を受けず自由であるということもありません。

例えば海外の環境活動家が、
絵画に液体をかけたというニュースを最近よく耳にしますが、
あれは「環境問題を考えろという表現活動」であって、
表現行為の一種ではありますが、合法ではありません。

例えば、
スプレーによる落書きの器物損壊容疑で警察に逮捕された時、
よく耳にする「グラフィティが好きで・・・」という論の、
ストリート文化における「グラフィティアート」。

アートというからには表現活動であり、
表現というからには「表現の自由」が適用されると思われがちですが、
日本では逮捕者もでており、ただの犯罪行為とみなされる事が多いです。

というか、
グラフィティは普通に犯罪スレスレ(無許可のことが多い)ですし、
過去には電車(車両基地停車中)の描画もありましたよね。
これはもうアートでも表現でもなんでもなくただの破壊行為でしょう。
※この件については思うところ多いため記事を分けます。

それでは、話を戻して、、、、、

昨今の「萌えは有罪、BLは無罪」という論に
ついて思うこと

これ、
結論から先に言えば単なる女性側の僻みと
被害妄想だと考えて差し支えないと私は考えます。

そもそも、
なぜ表現物に対して成人向け指定があるのか、
なぜ、酒や煙草に年齢制限があるのか
なぜ、ゲームセンターやマンガ喫茶に年齢制限があるのか
なぜ、パチンコ店に年齢制限があるのか

すべて、未成年者(性別不問)を守るためでしょう?

実際問題、上述した、
酒・タバコ・ゲームセンター・マンガ喫茶・パチスロ・
グロ表現・エロ表現のレーティングについては、
未成年保護のために男女の区別なく年齢で規制されているのですから。

表現物規制に関して

これまでに、男性向けの成人向け表現物は、
ゾーニング・レーティングによる棲み分けが行われており、
未成年者が容易に触れることのないようにされてきました。

女性向けの成人向け表現物に、
ゾーニング、レーティングがないか?と言われれば、
一応存在はするが相当にゆるいと感じます。

規制の不平等さを提起する者がいない不気味さ

未成年者を保護するために規制するというのであれば、
男女の規制基準は同等であるべきであると考えます。
でも、何故かそうした論調とはならない。
そればかりか、
「萌え表現は男性向けで犯罪を誘発する」とまで言われる一方でBLは、
「女性向けは規制しなくても犯罪を起こさない」という強烈な
女尊男卑的な思想で性差別的な対応をされている現状があります。

また、単純な「男・女」という性差によって
規制基準が異なるのは一方的な性差別と何が違うのか。

この点について、
表現の自由を掲げる方々からは一向に疑問の声が出ません。
なぜでしょうか。

表現の自由を求めると言う割に、内実は規制されない権利ばかりを求め、
なぜ規制されているのか、規制されようとしているのか、
男女平等という観点において、
規制をすることで男女間の法的な権利の均等は保たれるか?
という点に関する説明責任を放棄している。と私は思います。

その他の表現物・その他の規制との比較

AV(成人向け表現記録物)が不健全であるかと言われれば、
程度によるとしか言えない、
ただし未成年者にも公開できるものではないというのが限界であって。
大手を振って健全なものであるとはいえないでしょう。

萌えコンテンツが不健全であるかと言われれば、
アニメや漫画が不健全であるかと言われれば、
アイドル文化が不健全であるかと言われれば、
サブカルチャーが不健全であるかと言われれば、
BL・GL・腐女子・百合薔薇、及びそれに類する
表現が不健全であるかと言われれば、
上記同様程度によるとしか言えないでしょう。

ただし、触れてはいけない禁忌の表現物なのか?
という問いには、「それは違う」と言えます。
それは「業界団体」があり、自主規制を行っているから。

例えば、
マンガ喫茶には「日本複合カフェ協会」があり、
酒には「全国小売酒販組合中央会」があり、
たばこには「日本たばこ協会」があり、
パチンコには「全日本遊技事業協同組合」があり、
AVには任意団体としての「av人権倫理機構」がある。

表現規制反対派の支持が広がらないのは、
ダブスタを批判する癖に、
自らもダブスタを内包しているから

これに尽きると思いますがいかがでしょうか。

結論

そもそも何でもかんでも「表現」であれば許され、
許容されなければ「表現の自由」の侵害とみなされ、
表現行為であれば全てが認められ、
犯罪であっても人権侵害であっても一切お咎めなし、
そんな理屈が通用するなら、AVだって立派な1つの表現だし、
ストリートアート(いわゆるグラフィティ)だって表現であって、
わざわざ違法だの法整備だのをする必要はないでしょう?

でも、現実では、AVは刺激が強く不健全とみなされがちであるし、
そもそも未成年が触れることを規制する18禁である。
グラフィティは犯罪とされがちで、実際に逮捕者もでており、
迷惑行為であるとされており、もっと言えば、
法やモラルを欠いたグラフィティのせいでBMXやスケートボードなどの
ストリート文化そのものが悪とされることがある。
また、一般的尺度に照らせば器物損壊、
迷惑防止条例の対象であり法規制の対象とされている。
つまり、「表現の自由」は有限であり、
表現行為であれば、誰でもいつでもどこでも何にでも使える
免罪符ではない。

表現というフラグを立てれば「表現の自由」として、
全てを合法として承認すること、一切の規制を無くすこと、
そこに被害があろうとなかろうと被害はないものとすること、
罪に問える事象は無罪とすることにはならないし、
そこに性別は関係ない。
それを理解していないとみなされる上での表現規制反対との言動は
単なる「表現規制反対過激派活動家」でしかない。

むしろ、
この「表現規制反対過激派活動家」が表現者が表現すること、
表現物を公表することを不当に遮っている、ヘイトを買っている、
分断を煽っていると考えていいと思う。

味方のツラした敵を見分ける必要はある。