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GET HYPEDの話

BALLISTIK BOYZ LIVE×ONLINE 『GET HYPED』のアーカイブ期間が終了した。
三日間ってめちゃくちゃ短い。毎日見ていたがそれでも足りずに最終日の夜中、ギリギリまで何度も見ていた。
多分私と同じことをしている人が何人もいる。ていうかいた。TwitterのTLにいた人が大体みんなそうだった。
というわけで『GET HYPED』に散りばめられた上手いな〜わかってるな〜と思った演出やどうしても言いたい感想等も含めて話をする。

ライブとしての完成度もそうだが、それぞれの関係性、ルーツ、キャラクター等を踏まえると驚くくらい『GET HYPED』はBALLISTIK BOYZの名刺代わりになるライブだった。
BALLISTIK BOYZが紡いだ『GET HYPED』という物語とも言えるかもしれない。
これはひとりのオタクによる『GET HYPED』に対するBIG感情をぶつけただけの走り書きだ。

上記は前回の記事。はてブロで書いてたけどnoteに移行しました。


0.introduction
舞台袖にいる七人の様子がモノクロで映し出される。

「自分たちらしく楽しんでこうぜ」

グループの最年長である竜太くんの言葉を受け、円陣と共に歩き出すメンバーの姿にすでに泣きそうだった。ひとりずつ与えられたマイクを手に取り、燃え盛るステージに足を踏み入れる。彼らの舞台が幕を開けた。



1.ANTI-HERO'S
セトリの1曲目。これはツアーと同じだった。
セトリ自体はツアーとほぼ変わらないため実際のところセトリに関しては書くことはあまりない。
サマハイINの椅子OUTくらい。初日で見た椅子曲(七人が椅子に座って歌う曲。今はもう強めの幻覚)にしがみ付いてたオタクだからちょっと暴れたが割愛。
椅子曲に関してはいずれ出ると思うし楽しみがあるのはいいことだ。
真っ白の衣装を身に纏うBOYZ。MVでは黒の衣装が印象的だったため、それとの対比を感じさせる。
ツアーでは檻に閉じ込められる演出があり、MVが広大な空を背景に踊っていたのでそこも対比されていることが考えられる。
赤色のライティングはMV二番以降、赤い部屋ないし赤い夜のシーンだったためおそらくそれを意識したものだ。彼らのイメージカラーが赤、白、黒ということもあるだろう。

後述の『Summer Hype』ではカラフルな衣装から二番では真っ白な衣装に変化するのに対し、『ANTI-HERO'S』では真っ黒な衣装からカラフルな衣装へと変化している。
『Summer Hype』では小さな箱庭の中に虚像の空を映し出す演出だったが、『ANTI-HERO'S』では現実の空を背景に彼らは踊っている。
コロナ禍のための事情ではあったが見比べるとまた違った面白さがあるだろう。

2.Most Wanted
ここで檻が出てきたしPSYCHIC FEVER(以下サイキ)もきた。セトリは2曲目だが『BADDEST FIRE』に関しては後述するため先にMWの話をする。

「この曲で俺らと繋がろうぜ」

流星くんの言葉だ。ライブ中の彼は誰よりも命を燃やしている。グループの特攻隊長を担う彼は普段は穏やかでメンバーが話しているのを見ていることが多く、無口な印象を受ける。
だがしかし、彼はスイッチがオンになった瞬間の爆発力は誰よりも凄まじくさながら獣のような獰猛さすら垣間見える。それほどまでにステージにいる彼は激しい。けれども彼がその苛烈さを持ってファンを傷付けることは決してない。

流星くんが口にしたように、この曲はメンバーとファンの繋がりの曲だ。これといった振付がないのが特徴であり、これこそがBALLISTIK BOYZとファンとの繋がりを示している。
昨年行われたリリースイベントで初お披露目だったこの曲では振付もなくメンバーが自分のケータイやカメラを使い、ファンやメンバーの様子を撮影していた。
なぜならばこの曲はリード曲ではなく、カップリング曲であり、本来ならばパフォーマンスを披露する場のない曲だったからだ。
けれどもメンバーが自分たちがとても気に入っている曲だからファンにも聴いてほしいという粋な計らいのもと先行して聴かせてくれたのだ。
そうして彼らとファンが一緒に作り上げた曲、それこそがこの『Most Wanted』だ。
思えばあの時期最後の週は9連勤だったし色々あった。おつかれBOYZたち。オタクもがんばった。
この曲を聴くと私はちょっと走馬灯になる。


檻が出てきた意味についても少し考えたが単純なことしか思いつかなかった。
この曲のタイトルや歌詞を踏まえれば、お尋ね者の七人を表現しているのは察しがつくら、
窮屈な牢屋に閉じ込められた彼らはそれでもクールに振る舞い、牢屋の中で笑ってみせる余裕すらも見せている。牢屋の中にDJブースもあるしまあまあ快適だろう。
この演出が彼らのヒール的要素をより強く醸し出す結果になっている。


3.Front Burner
監獄を出た彼らは静かなる闘志を携えて、ステージの中心に踊り出る。『BADDEST FIRE』が陽炎のように揺らめく火だとすれば、この曲はタイトル通り、まさにバーナーから溢れ出る強烈な炎のような歌だ。
セットリストの二曲目である『BADDEST FIRE』の演出自体に特筆すべき点はなく、彼らのダンスや歌のスキルを見せつけるための曲とも言えるだろう。
デビューと同時期から歌い続けているだけあってそのパフォーマンスは安定している。
一方の『Front Burner』はツアーから披露された新しい曲でこれから成長していく楽曲だ。この曲ではラッパー陣のパートが多くとられている。重ためのサウンドに三人の唸るようなラップが映える。
演出もメンバーはあまり踊ることはなく、サイキをバックダンサーに従え、歌に集中するといった構成になっている。振付としても大きな振りが多く、細かい振りの多かった『BADDEST FIRE』と比べると重厚感のあるサウンドとマッチした堂々たるものになっていた。
ラスサビ前の『Burner We Loaded Loaded……Yeah Make It Hot Yeah Make It Hot……』というパートはライブ特有のアレンジが加えられ、燻った火種のように描かれており、そこからサビへと繋がる爆発力を後押ししている。この音源を配信してほしい。


4.Performer Showcase
これがま~~~~~~もうすごかった。
ダンススキルという意味ではもちろんだが、ダンスを踊る順番にしても細かい部分まで考えられているのが見てわかる。
ほとんど所感だが書かずにはいられないため書いていく。

特攻隊長として一番に飛び出した流星くんのグルービーなメロディと彼の飄々とした性格を表したようなR&B、成長著しい加納くんの手数の多いTHE HIP-HOPといったダンス、グループを盛り立てる竜太くんはサイキを率いて登場した。その姿はさながら彼が踊る場所がクラブであるように錯覚させる。
軽快なメロディのあとに登場した利樹くんはバトルモンスターさながらの荒々しく、トリッキーなダンスを披露した。利樹くんはダンスが本当に上手い。彼の長い手足から繰り出す動きは別の生き物のようで少しこわくなる。
竜太くんのソロからの利樹くんの流れは例えるならば初級ダンジョンで突然現れた裏ボス、ゲームでいうところのチートキャラぐらいの異質さだった。メンバーの中で一番優しいと言われる彼が見せる暴力性は見たものの心を掴んで離さない。

NY留学を経験した三人のダンスは『恋』や『愛』を表現しているようだった。
『表現』という点において彼らは頭ひとつ飛び抜けているように思える。私は彼らを贔屓しているので贔屓目といえば贔屓目なのだが。

誰かに『恋』をしたときの喜びや、ふわふわとした気持ち、まばゆいほどのときめきを表しているような明るい洋楽に合わせたリッキーのダンス。最後に見せたリッキーのはにかんだ顔は多くの人を虜にしただろう。

『恋』や『愛』の中に秘められた欲望や、切なさを表したような未来のダンス。未来は唯一、光を背にし、逆光の中で踊っていた。その細く、長い指先にまで精神が行き届いているような繊細さ、こちらからは伺うことができない表情。彼の見せる全てが生々しく、それでいて美しかった。

最後に出てきた将宏は『NU WORLD』のピアノアレンジに合わせて踊り出した。初めてツアーで目の当たりにしたとき衝撃的だった。彼のダンスは『愛』そのものだと感じた。『愛』の中にあるきれいなものも、汚いものも全てを内包しているようだった。
会場でも彼が踊り終わると拍手が溢れたのを覚えている。私は彼の『表現』が大好きだ。

5.3MC time
言葉にならない。ツアーで見た当初はあまりに最高すぎて手を叩いた。
パフォーマーショーケースが終わってから出てきたリッキーの先ほどまでの爽やかでキュートな笑顔を見せていた姿とは打って変わって、ゴテゴテのサングラスと挑戦的な笑顔。あまりにもかっこいい。
リッキーはグループの中ではムードメーカー的な役割を担っているが、パフォーマンス中の彼は気怠げな色気を身に纏う。キュートなルックスからは考えられない彼のスモーキーな声と留学中に身に着けたラップスキルは強烈な二人のラッパーを支えている。
リッキーのクールで、聴き取りやすいラップから始まり、流星くんの少し高く、クセになるラップ、利樹くんの低く、獰猛なラップ。流星くんが出てきたあとにリッキーと二人並んでカメラアピールをするところも、利樹くんが登場と共にリッキーと体をぶつける勢いのハグをかますところも最高だった。『Haters 気にせず前へ』と攻撃的な歌詞をうたえるのはラッパー陣の曲だからだ。このフレーズを耳にした瞬間色々なことを感じてちょ~~~~~~スカッとした。
『俺たちがBALLISTIK BOYZの3MCだ』と言わんばかりにトガっていたしいい意味でイキり倒していた。
私服らしいその衣装がハイブランドで固められていたのも最高だったし自己プロデュース力の高さも見せつけられた。
今すぐ配信してほしい。お願いします。


6.4Vocal time
最高に次ぐ最高。優勝タイム。
3MCがはけた瞬間に流れる『Crazy…Crazy…for your love…』のイントロ。すでにかなり具合が悪い。
階段に座らされている加納くんと未来。後ろからも前からも出てくる竜太くんと将宏。なんかずっと階段にいた。カメラアピールもすごい。捧げられているのを感じた。ずっと具合が悪い。阿鼻叫喚。ひたすらに推しの顔を浴びる時間。私はこの曲を聴くとティーンのような甘酸っぱさにむず痒くて仕方がなくなる。推しの顔、カッコいい。
そうして気恥ずかしさから解放されるなり流れ出す『Strangers』の切ないメロディ。あまりに『Crazy for your love』と緩急がつき過ぎて推しの情緒が心配になる。
歌いながら歩き出す未来のスッと伸びた背筋、少し顔を伏せ、また顔を上げる様に胸が苦しくなった。彼は哀愁を纏うのが上手い。
ソーシャルディスタンスを意識した4つの箱。竜太くんの一人分だけ空いたソファが忘れたくても忘れることのできない苦悩を伝えてくる。加納くんだけお花が添えられていたのは正直ちょっとキュートすぎた。
この曲や、サマハイのパフォーマンスでも感じていたが竜太くんはめちゃくちゃ歌が上手くなっている。彼の最大の武器ともいえる伸び上がるような高音には、以前までは少し埋もれてしまいそうなか細さもあった。だがしかし今の彼の歌声はハイトーンでありながらも太く、芯を持った声に変わっていたのだ。彼が任されるパートはメインのものは少ない。けれども彼がいることで楽曲により深みが出る。

『Just one more time』

もう一度、という言葉の重みを感じさせる。天まで届きそうな突き抜ける歌い方。
彼がいなくてはBALLISTIK BOYZの曲にはならない。もっと彼の声が聴きたいと思う。思わせるような力が彼にはあった。日髙竜太という男は骨の髄までボーカルだと私は感じていた。


7.Summer Hype
ただひたすら楽しい時間。MVと同じ小さな箱庭に再現された夏。BALLISTIK BOYZと過ごす今年最後の夏だった。
このMVでは彼らのアニメキャラクターのようなポップさがより強く現れている。散りばめられたエフェクトやカラフルな世界観。けれども夏の終わりの夕暮れのような切なさも感じさせるメロディが特徴的な楽曲だ。

未来が乗ったカートを押す将宏で正直記憶がなくなるかと思った。サマーベッドに座ったりゅたりゅせも寝そべったままこちらを見る利樹くんもハートのクッションを持ったヨシリッキーも演出のひとつひとつがめちゃくちゃかわいい。推しグループかわいい。ハートのクッションをグッズにしてくれてありがとうBALLISTIK BOYZ。

8.テンハネ-1000%-
問答無用でテンションが上がる。ラスサビ前のダンスの並びわかる?世界一正しい並びとシンメ。これマジでずっと言ってる気がする。
リッキーがセンターそこから未来と将宏のシンメ、流星くんと利樹くん、竜太くんと加納くん。
BALLISTIK BOYZは四人と三人の化学反応で出来てるグループだ。それがこの曲のラスサビ前のダンスパートで表されている。
この曲でのボーカルの組み合わせが加納くんと将宏、竜太くんと未来なのもちょ〜〜〜わかる。新しい出会いを感じさせるのだ。
だからこそ私はダンスパートが好きだった。四人と三人がいるからこそ、今の七人になったのだと言われているようだった。
ダンスパートを踊って、七人がそれぞれアクロバットを披露する。彼らの武器は歌って踊るだけではない。メンバー全員が高い身体能力を持っていることも武器だった。ここで加納くんのアクロバットのあとリッキーと笑顔で喜びを分かち合っていた。結成合宿で加納くんのダンスを一番見てきたのはリッキーだったなあとオタクは二人のケミに想いを馳せたりしたし、彼らが見せるその場での感情が大好きなオタクは泣いた。

私は将吉くん(EXILE/EXILE THE SECONDのボーカル)の歌が大好きだ。だからこの曲を将吉くんが作ってくれたと知ったとき大興奮だった。そりゃ気分も上がるわけだ。将吉くんの音楽はすごいしそれを乗りこなしてみせるBOYZたちもすごい。

これを書くにあたって久しぶりにMV見たらみんなすごい垢抜けていてびっくりした。思えばこのMV撮影時期は成人しているのが年長の竜太くんと加納くんだけだった。今は全員成人したからそりゃあ垢抜けるはずだった。BOYZたちの成長はめちゃくちゃはやい。


9.BLAST OFF
テンハネの勢いはそのまま宇宙にまで飛び出してしまうようなイントロと利樹くんの荒々しいラップで幕を開ける。
この曲はサビの振り付けがだれでもできるような簡単なものになっている。実際ライブ会場でもメンバーがやっているのを少し見ただけで踊れたし、楽しかった記憶が蘇ってきてちょっと泣いた。
世界進出を目指す彼らを表現した歌詞と一体感を生み出す振り付け。
『BLAST OFF』は境界線を越えて、宇宙までも共に飛び出していこうという歌だ。パフォーマンスの最中に彼らの気合いの入った歌声は耳に残り、忘れることができない。



10.Make U a Believer

現場で聴きたい曲ナンバーワン。イントロと同時に竜太くんが吠えたのも鳥肌が立った。
オンラインライブで感じたが普段は中々聞かないマイクを通さない肉声も拾える。マイクを通さない声はこちら側により臨場感や興奮を伝えてくる。
この曲のイントロを聴いてテンション上がらないわけがない。もうどこまで上がるんだというくらい楽しかった。彼らの曲の歌詞はいつもこれから先に広がる夢や新しい世界を描いている。この曲も『In to The New World』というフレーズが入っている。
ツアーでも見た賞金首をイメージして作られたポスターに移動しながらサインをする。このポスターも彼らのヒール的なキャラクターを作り上げる要素のひとつだろう。彼らのコンセプトはいつだって正統派ではない者たちが主役の物語なのだ。だからこそ私を含めたファンは彼らに惹かれるのかもしれない。


11.継承
彼らはEXILEにはなれない。けれどもその魂は受け継いでいた。
EXILEに夢を見た子どもたちは自分たちだけにしかない武器を持って前に進んでいく。『THE NEXT DOOR』も『Touch The Sky』も『FIREWORKS』も全てが彼らの曲になっていた。

『駆け上がれ 一番』

『THE NEXT DOOR』の原曲にはないラップパートだ。このときの振付がテンハネと同じ振付なのもまた彼らの色を示している。このラップパートがあることでEXILEの魂を受け継ぎながらも全く違った存在だと感じさせる。
EXILEの曲を歌っている彼らがカッコいいのではない。継承を忘れず、彼ら自身の色に染め上げている彼らがカッコいいのだ。
そして彼らが受け継ぐものはEXILE魂だけではない。彼らはDOBERMAN INFINITYの魂も受け継いでいる。
『DO PARTY』はまさにパーティーの幕開けだ。楽曲の中での自由度が高く、アドリブのような要素が多い。メンバーがそれぞれ二つのチームに分かれ、サイキと共にこのパーティーを楽しんでいる。キャッチーなメロディと先輩によって完成させられた曲のノリ方。画面越しでも十分すぎるくらいに楽しかった。
先輩であるDOBERMAN INFINITYにとっても大切な楽曲であるこの曲をBALLISTIK BOYZに分け与えた意味を考えると胸が熱くなる。二つの魂を受け継いだBALLISTIK BOYZはそこから更に加速していく。

『SAY YEAH!!』
親の声より聴いた曲のイントロと共に会場を全力ダッシュで移動するBOYZたち。結成前の合宿から夢者修行帯同を経て、様々な場所で彼らはこの曲を披露してきた。
ダッシュする加納くんに向けられたカメラは竜太くんへと移り変わり、流星くんと利樹くんの軽快なラップが始まる。
『騒ぎたいならば call me』で流星くんと利樹くんから電話を受け取ったリッキーが未来と共に掛け合いを繰り広げ、二人の間から将宏が歌い出す。
VBA5から繋がりのある加納くんとその相棒の竜太くんへのバトンパス。VBA5優勝者発表のあとに呼び出された二人の緊張した姿を思い出させた。
同じくVBA5参加者であった流星くんと利樹くんの呼びかけによってリッキーへと繋がる演出は3MCの関係性をよく示している。未来とリッキーの間から将宏が出てくるのは留学組の絆を感じさせる。
この演出考えた人だれ?あまりにも天才すぎる。
ここばかり巻き戻して見ていたし、BALLISTIK BOYZというグループが四人と三人が出会って生まれたことを示している。グループ結成までの流れを知っているファンが見れば確実に突き刺さるような演出だった。

12.PASION
伝家の宝刀。『SAY YEAH!!』もそうだったがこの曲も安定感が桁違い。本編最後にこの曲を持ってくることで彼らの物語がここで終わらないと思わせてくる。
キャッチーな振付と中毒性の高いラテン調の音サビ。彼らの楽曲で最初に披露したのがこの曲だった。グループの第一印象ともなる重要な場でクセのある楽曲を選んだ彼らはどこまでも挑戦的だ。
この楽曲の強みは会場の盛り上がり方によっては最後の音サビ部分を何度でも繰り返せるという点にある。無限PASION一度浴びるともう楽しくて離れられない。今回はオンラインライブだったこともあり回数は多くはなかったがそれでも音サビを聴くと自然と身体が跳ねてしまう。
パフォーマンス中のアドリブ能力が高いところも彼らの強みだろう。何度もステージに立ってきた経験豊富なメンバーがいることも大きいが、彼ら全員がハプニングさえも楽しもうとする姿勢が見えるのだ。


13.BANG OUT
ハートが降り注ぐ映像が流れ、アンコールが始まった。
このハートは彼らと私たちの中にある愛だった。グッズとして用意されたのがなぜハートのクッションだったのかわからなかったが、この映像を見て納得した。
MCの最中にも彼らはこのクッションをかわいいと何度も話していた。これが彼らと私たちの愛だとするなら私たちは照れ臭くなるほど彼らに愛されているのかもしれない。
そうして、未来が一人で絵の下書きをしている映像へと切り替わる。大きな空を飛ぶ鷹の絵だ。下書きを終えると竜太くんと加納くんの年長コンビが空と鷹を塗り始める。流星くんも少し後から入ってきて、四人で細かい部分を塗っていく。
大まかに塗り終えるとリッキー、利樹くん、将宏の三人が交代で塗っていく。作業の間、ずっとカメラが回っており、早回しではあるが彼らの楽しそうな様子が伝わってくる。
細かい部分は年長のお兄ちゃんたちが、大きな部分は年少の弟たちが塗っていく様はBALLISTIK幼稚園みたいだった。時折カメラにアピール姿もひたすらかわいい。オタク、こういう演出大好き。
そうしてメンバー全員で描いた大きな絵が映り、会場へと切り替わる。まだ未完成だった絵は筆を持ち、彼らの名前を入れることで完成されていく。ライブペインティングの演出はとても驚いた。
芸術面に特化した未来がいるからこその演出だったし、メンバー全員で形に残るようななにかを作り上げたことも私は嬉しかった。
BANG OUTというメンバーひとりひとりの個性が光るこの楽曲で完成された大きな絵はグループ名の文字の太さすらもバラバラで、それがたまらなく愛しく思えた。
この楽曲にはメンバーの個性や工夫が詰まっている。歌詞もそうだが振付も彼らがリレー形式で作ったものだ。思うようにライブもできず、私たちファンも会うことが困難な状況の中で、彼らのアイディアを詰め込まれている。ちょっとふざけた振付や考えながら作ったんだろうなという振付もあって作ったメンバーを知れば納得する。


<追記>
EXILE TRIBE STATIONで彼らの絵が飾られることになった。めちゃくちゃ嬉しい。絶対行きます。行った。
ETSに足を運ぶ際はぜひぜひ見てみてください。

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14.NU WORLD

『GET HYPED』の最後の曲であり、彼らにとっては全ての始まりの曲だった。
BALLISTIK BOYZというグループに与えられた初めての楽曲。
この曲は彼らの期待も、不安も、希望もすべてが詰まっている。
夢という旗を掲げ、帆を張り、広大な海へと船を漕ぎ出すような壮大なイントロ。『BLAST OFF』が空を翔ける飛行船のようなイメージだとすればこの曲は海だった。曲の始まりと同時に響き渡る加納くんの力強い歌声も印象的だ。
加納嘉将という男の子は少し特殊な立ち位置にいる。EXPG出身者ではあるものの、他のメンバーに比べれば在籍年数も少なく、本格的にダンスを始めたのもVBAからだ。私は彼を初めて見たとき、シンデレラボーイだなとも思ったし、漫画の中の主人公のようにも感じた。
彼自身が持つポテンシャルの高さやメンバーの支えもあり急速に成長した彼のパフォーマンスは手数が多く、見応えがある。
なによりも彼は楽しそうにパフォーマンスをするのだ。力強い歌声を響かせながら穏やかな笑みを浮かべる彼の姿は紛れもなくグループの柱のひとつであることを感じさせる。

そんな彼の歌声から始まり、軽快なラップパートへと繋がる。この曲は約4分という中で転調が多いのが特徴だ。
メンバー全員でポーズを決めるパートや煽りながら自由にジャンプをするパートがあるのも彼らの奔放さやバラバラの個性を伝えてくる。
ラップパートで利樹くん、流星くんがたまらず吹き出し、ラスサビ前のジャンプでのメンバーがふざける様子はこのライブが彼らにとっていかに楽しいものであったかは想像に容易くない。

BALLISTIK BOYZにはリーダーはいないがそれぞれに与えられた役割がある。ひとりひとりが与えられた役割をこなし、ひとりひとりに同じような責任がのしかかる。
そんなグループだからこそ彼らは対等な関係でいられるのだろう。上下関係が厳しいLDHにおいて、年齢関係なく自由な振る舞いができる唯一のグループだ。
彼らが大空を翔けているのか、大地を駆け回っているのか、はたまた大海原を旅しているのか、どれとも判別はつかない。おそらくはその全てだろう。
彼らには天も地も、海も関係ない。ただ真っ直ぐに七人で肩を組み、不敵に、大胆に進み続ける。
目指すべき新天地は遥か先にあり、今はまだ影も形もないほどに遠いのかもしれない。
だがしかし、彼らはいずれたどり着くだろう。
いつか見た夢のその先へと。




<追記>
ちんたら書いているうちにハロウィンのオンラインライブが決まっていた。
最高〜〜〜!!!!
全部合わせてはやく映像化して!!!!!!!
10月30日にTHE RAMPAGE、FANTASICSと合同でやるらしいので見てください。

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