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一歩踏み出すのに大切なもの

地域の障害者相談センターに行きました。
手帳の更新以外で話をしに行くのは
小学校低学年以来。

不登校になっても
高校を中退しても足が向かず。

なんでだろう?思い返してみた。

行くなら
・具体的な内容でないといけない
・解決に向かいそうな内容でないといけない

何を相談していいか分からないのに
時間をとってはいけない、でした。



「成人になる前に障害者年金やグループホームなど知りたく電話しました。
外に出にくい息子の話も聴いていただけたら」

アポでは長く話さず電話を切り
当日も何を話したらいいか分からない
頭空っぽ状態。


「将来の困り事を想像してもどうしていいか分からない。息子も私たち家族も目の前に解決しないといけないものがあるかどうか困り事が分からないんです」

話し始めがそれでした。
自分でもビックリ!

何で言葉にできたんだろう。




息子を理解しようと努力してる。
(と思われたい)

勉強して対応をしてきた。
(と思われたい)

その上での相談なんです。
(と思われたい)

だから『具体的に話さないといけない』



相手を困らせないように
その奥には
相談しても外に出ようとならないだろう。

信頼してないから
『解決できる内容でないといけない』



これまで息子がいたから出会えた方々がいて
話を聴いてもらったり
経験を聴かせてもらうと

そうやって、ガードしてたんだ。

自分の気持ちを守るために。

それは、
緩めても気持ちを守るのはできると
少しずつなってきたのかな。


今回はそうであっても
話しながら相手の反応をみて
この話を聞きたいんじゃなかったんだ。

そんな思い込みが出てくる。

相手を困らせたくないと思えば思うほど
困らせてるように見えてくる。

こんな思考のクセを持ってます。



当日の担当の方の
『話を聴きますよ』オーラが伝わり
頭に浮かぶがまま話した。

生育歴やこれまでの対応に息子はどんな反応をしたのか、それで自分がどんな気持ちが出たのか。

相談は出来事を話すもの。
自分の感情はなくていい。
あると、ややこしくなる。

そう思っててね。


事実と想像と感情や願望や
ごちゃ混ぜになった話だったのを
今の家族や息子の姿を
カタチとして見えるように表現くださった。

何より息子の性格を知りたい気持ち。
それが最優先で聴いてくださってた。

途中、脱線する話を
「その内容は○○さんが詳しいから聞いておきますね」
「その話は聞いたことあるので、また調べておきます」

その方がご自身で全て背負おうとされてるのでなく、ここには色んな方が働いてて何でも言ってくださいね。

そう言われた訳でないけど
そう聴こえてきました。


信頼できないって何で思ってたんだろうって。

その時は息子の様子や環境で
ひとりでやろうという選択しかなかったんよね。



話の最後に
「息子さん話を聴いた範囲ですが、一人暮らし出来そうに思いました。今はネットで何でも買えるし経済面が確保できたら。
週何回かヘルパーさんに手伝ってもらって。

グループホームは部屋以外は共有スペースで
息子さん居心地どうなんだろうと思いました」


息子の過ごしやすさからみた選択を考え
胸が温かくなった。


息子は誰かに手伝ってもらわないと生活できないから一人暮らしは難しい。

だからグループホーム。

それが嫌なら、このまま一緒に暮らす。

グループホームが良くないと言うのではありません。

一人暮らしできると昔は思ってたのが思えなくなり、方法を探すのをやめていた。


どうしたいか選ぶのは息子ですが
何ができるかを探すのは
家族だけでなくていい。

家族は距離感が近く見えにくいものもある。

その為に相談員さんがいらっしゃる。

今すぐの解決じゃない話をしていいんだ。

聴いてもらってこそ思えたのでした。



ここからは情報のはなし。

18歳で親権がなくなるって困るのが多い想像でしたが。

家族の状況で判断されるのではなく
子ども個人がどうかで判断されます。


例えば息子の場合ですが
ひとりで公共交通機関を利用できません。

移動支援と言われる
支援の方が同行しお手伝いしてくれるもの。

これまでは家族が病気だったり
家族に介護の方がいたりで利用でき、
わが家は難しいだろうと
取り合ってもらえませんでした。


それが今回聞いてみると18歳を越えると
「すぐ利用できますよ」と。

ヘルパーさんも息子さんに必要と思い
本人の意思があれば18歳から利用できます。


息子の思いをきいてから。

わが家の子育ての方法がそうだからではなく
子どもの意思で決めるものであり
保護者は介入できにくくなる。

カタチの上ではですが。


情報って溢れ返ってますが住んでいる地域は
どうなんだろう。

どんな支援員さん相談員さんがいらっしゃるんだろう。


それを知りたいと思うのが
わが家の一歩でした。


先のことは分かりません。

分かることより抱えているものを
分けていいと思えるのが踏み出したとき
見えたものでした。





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