不思議体験その①「お歯黒祭」

子供の頃から不思議体験をよくしていて、なんとなく思い出せることを書いていこうと思います。

大学生の時、電車に乗ってどこまでも行ってみたくて、後先考えず進んで中部地方で終電になってしまったことがあります。
結構田舎の駅で、夜やっている店はなく、とりあえずタクシーで漫画喫茶に向かいました。(チェーンじゃない昔ながらのガチのやつだった。皆で囲んでる1つのテーブルに、トラックの運ちゃんが足を乗せて寝てた。)
一晩過ごして次の日、ゆっくり元来た線路で家に向かって、帰ったら昼だったか夕方だったか。疲れたので寝ることにしたんですが、その時、金縛りにあいました。

体がだんだん硬直してくる感覚に比例して、音がフェードイン。それが雑踏・お囃子・子供の声・笛や太鼓の音。フィールド録音した縁日の様子。みたいなすごくリアルな音でした。そして、とても威勢の良い群衆の女性たちが「お歯黒~の神様が~♪」という唄を歌っていました。とても鮮明に聞こえました。

フィールドインする時間は5秒くらいだったと思うのですが、その後は360度サラウンドの素晴らしい音。祭の真ん中に私が投げ込まれた様でした。私は怖くて、必死に金縛りをとこうとしたのですが中々とけず、暫く全力で暴れようとしていると漸くとけてきました。と同時に、体が自由になる感覚に比例して音がフェードアウトしていきました。

起き上がって深呼吸して、良かった、無事だ…と思ってもう一度寝ようと横になりました、ら、再び徐々に体が硬直、同時に音がフェードイン。人々の話し声・子供の泣く声・草履の歩く音・太鼓・笛の音・ガチャンガチャンというチンドン屋の鐘の音のような音、が同時に押し寄せてきました。体の硬直具合はすさまじく、胸に鉛がのっている様な重さで、息がままならないほどでした。本当に怖かった。

暫く頑張って、また重さが抜ける感覚と同時に音がフェードアウト。

後に、ビビって調べました。
すると、私が通ってきた線路沿いに「お歯黒祭」なるものがあったのです。
何を連れて帰ったのでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?