見出し画像

乳がん治療前、治療後

今から7年前、41歳。
私は、乳がんと告げられた。

私が? まだ41なのに? 
頭の中が真っ白になった。

私にはその頃、6歳、11歳の子どもがいた。
育児と仕事に追われる日々。
だけど、何気ない幸せな日々。

治療が進み、その何気ない日々が徐々に壊れていく。

精密検査 → 手術 → 抗がん剤 → ホルモン治療

乳がんが発覚して、3か月で抗がん剤治療へ突入した。
苦しみとの闘い。

みんな、どうやって生活してるの? 
みんな、どう乗り越えてるの?

しかし、考える暇もない。子育ては待ってくれない。
そして、たかがパートだったが、仕事を続けていく気力がなくなり、退職した。

半年を経て、抗がん剤治療が終了した。
半年前とは、全く別人の顔になってしまった。

それでも生きている事への感謝を忘れず、心を強く持って生きて行こうと決意した。

がん治療は大金が飛んでいく。
抗がん剤までの治療費は、医療保険で何とかカバーが出来たが、
現代の保険には今後一生の治療費、検査代の保証がない。

3か月に1回の通院、薬代は約1万円
1年に1回の精密検査は、約3万円
本当にお金がかかる。

働きに出るしかない。
でも大丈夫、今までもそうしてきたんだから。

しかし、蓋を開ければ、今まで通りの働き方が出来ない。
 右脇のリンパ切除の為、重いものが持てない。
 体力が落ちているので、体調を崩しやすい。
今まで普通に出来ていた事が、出来なくなってしまっている。

そんな中でもやっと治療中でも働ける会社を見つけた。
治療優先、体調不良の場合は急なお休みも考慮してくれる理解ある企業だった。
有難い・・・。本当に有難い。
それから、6年やっと自分が乳がんだと忘れる日もある程、通常の生活へ戻ってきた。

そんな矢先・・・・

新型コロナウィルスにより、私の勤めていた会社が閉店となった。

神様は、私にどうしてこうも苦しみを与えるのだろうか!
やっと見つけた私の居場所を、なぜ取り上げるの!!
悔しくて、悲しくて、コロナを恨む日々。

それでも、生きて行かなければならない。
子どもにもお金がかかる時期になってきた。
再就職の為ハローワークへ行くが、離職者がすごく多い!
48歳の私は、面接すら取り付けない。

それでもやっと、パソコンのデータ入力の仕事へ就くことができた。
しかし、3日で辞めた。

就業2日目で右手が腫れ、痛みが伴う状態。

それは右乳房全摘出により脇のリンパを切除した為、入力する右手が思うように動かない事、酷使したがゆえ浮腫という病気を併発した為。

乳がんの治療前は、普通に「出来る事」が、
治療後は「出来ない事」になっている。

コロナ離職から半年、未だに私は就職していない。
主人の会社も減給され、貯金も底をつきだした。

この1か月、自分の「働き方」について本気で考えるようになった。
私みたいな治療中の人が、在宅で働けるスキルがつけばどうだろうか?

実際に猛勉強の日々の1か月を送ってみて、通勤ストレスがなく自分らしく働ける最高の場所ではないかと思うようになった。

女性は育児が終わると、次は親の介護が入り出す。
通勤しながら家事や介護は、自分の体を破滅させてしまう。

「自分が自分らしく、心に余裕を持って笑顔で生きてく」

この意識を追求し、これから治療と仕事、家事の両立をしていく女性へ私が先任となって、在宅で収入が得れるスキルを発信していく事を私の仕事にしたいと覚悟を決めた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?