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第10話「3種のメランコリー」

  家に帰ったミナミは部屋に貼ってあったAKARIのポスターを勢い良く破り捨てた。並べてあったグッズも手当たり次第に手に取り床に叩き付けると自分も床に崩れ落ちた。ミナミの瞳に涙があふれた。

 ミナミは地上への憧れを封印してからアカリだけが心の支えだった。地上への憧れをAKARIへの憧れに変換し、もう地上を連想させる発言は二度としないと自分に言い聞かせてきたのだ。しかし、AKARIが現実主義だということは偽りだったと知り、まるで親友に裏切られた気分だった。

「バカみたい。片思いばっかりして。」

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