スキトオル
週刊アオゾラまとめ
私の中の僕と君。
アオゾラ番外編
「雨が降るまであと10秒」 少年は雨が降る時間を正確に知っていた。 「5、4、3、2、1_________」 少年がカウントダウンをし終えると同時に激しい雨が降り始めた。 *** 1991年、砂漠化の影響を受けている土地は地球の陸地面積の4分の1に当たる36億ヘクタールに達した。これは乾燥地域、半乾燥地域などにおける耕作可能面積の7割に相当する。そして、世界人口の6分の1にあたる9億人の人々が砂漠化の影響を受けている。 この頃か
朝の空気って気持ちいいね。朝の4時に切手を買いにコンビニへ行ったけど、空は明るいのにすごく涼しくて朝散歩をする人の気持ちがわかった。
私は海に来ていた。19歳の昼のこと。 自己紹介します。私の名前はキミ。ちなみに卵は黄身より白身が好き。職業フリーター。せっかく大学まで出たというのに、メンヘラゆえに就活に失敗したのだ。 私が小学生の頃は就職しない奴はプー太郎なんて呼ばれて蔑まれてたけど、今はニートという神的存在が蔓延っているために私は働いているだけマシだろうという扱いにある。
「スナ、父さんを返してあげて?」 何の前置きも無く、息子がそう言ったのです。
「これ貸してあげるよ。」 そう言ってソラは父親の形見の本をマヤに差し出した。
僕は雨が嫌いだった。
「黄色はお日さまの色やで。」 と母は幼い私によく言った。 私は自分の名前に不満だったのだ。黄美とかいてキミ。初対面の人にも馴れ馴れしく名前で呼ばれているような感覚になる。それ以前にダサい。平成生まれとは思えない。まぁ私が平成生まれとはいえ名付け親は昭和生まれなのだから仕方ないのか。しかし職場のそこまで歳の離れていない子がミラノちゃんとかリツカちゃんだったりするとなんだかいたたまれなくなる。
「あの男はやめておきなさい。刑事なんかろくなやつじゃない。しかも強行犯係らしいじゃないか。いつ死ぬかわからんぞ。」 「また勝手に身辺調査したの?!そんなに私のことが信用できない?」
「どうしたんだい?坊や?」 私は自分を尾行し続ける少年を怪しく思い声をかけた。 「おじさん刑事だよね?」 これから悪事を働こうとする人間がわざわざ身分の特定される制服で来るはずが無いと思って油断したが、相手もこちらの身分を特定していた。
地上に上ることが夢だった。それだけが希望だった。 なのに、目の前にいる老人はまるでその夢を嘲笑うかのように地上の話をしている。 なんだよ。これ。
2015年9月 ソラたちが青空を取り戻した後の話 「マヤっていつもコーヒー飲んでるよね。コーヒー飲んでなんかいいことあんの?」 「あるよ。」
「その顔は知りたくない?いや・・・既に知っている。そうですね?」 探偵と名乗った青年はスナの表情を見ただけで全て見透かしたかのようにそう言った。 小さなテーブルに2つのイス。いつもはソラと向かい合うこの席でまさか見ず知らずの青年とお茶を飲む事になるとは思っても居なかった。
「俺の父さんもソラの父さんも地下移住のせいで殺された。2人のためにも俺たちの手で、人類を地上へ返さないと。」 「あぁ、チカの病気も地上に戻らないと治らないかもしれない。絶対に地上へ帰ろう!」
何事もなかったかのようにコンビニでジュースを買う自分がまるで感情の無いロボットなんじゃないかとマヤは思った。 否、それはただの願望。押し寄せる哀しみに耐えきれないがための偽りだった。
2013年夏 放課後 ソ ラ:今日お前のせいで漢字テスト1問間違えた。