好きな花はなあに

年の瀬、昨日仕事納めをし、今日から正月休み。
夫はまだ仕事なので、息子と2人で買い物へ行く。今年は母方の祖母が亡くなり喪中なので松飾りをしないが、それでも何もないのは寂しいので花だけ飾ることにした。

好きな花はなあに、と、息子によく聞かれる。すごく難しい質問だ。好きな食べ物を選ぶより難しい。到底選べない。
でも答えないわけにもいかないので、季節によって気分によって、そのときどきでいいな、と思った花を答えている。
そのときの気分で答える、は、実は息子の真似だ。息子に好きな食べ物を聞くと、いつも違う答えが返ってくる。いちご、オムライス、ゆかりおにぎり、メープルシロップがかかったトースト、ブロッコリー、等々。おそらく、そのとき食べたい食べ物を言っているのだろう。元来好き嫌いも少なくて、答えた食べ物はどれもおいしいおいしいと食べるので、嘘は言っていないはず。
そんなわけで、お互い毎回違う回答をしているが、それ前と違うよね、と言ったことはない。

好きな花の話。先週はフリージアだった。出始めの黄色いフリージアを洗面台に飾っていた。狭い洗面室から甘い香りが溢れて、扉を開けるたびに深呼吸をした。
世に出回る柔軟剤の香料が苦手で、でもフリージアや他の花の匂いはいくらでも身に纏いたいと思う。その違いはなんなのだろう。

今週はチューリップ。今日花屋で息子が選んだ花だ。赤と薄いピンクを1本ずつ。チューリップは、最初はすっと立っていても、だんだん茎が伸びて踊るようにしなる。かちかちの固い蕾で買っても必ず色づいて大きく咲く。伸びたり咲いたり、見るたびに違う姿になるところが好きだ。肉厚で不規則な曲線を描く、葉の部分も愛おしい。
今日はリビング用に日本水仙も買った。フリージアより、すっと軽めの甘い香り。

春の花は好きな花が多すぎて。毎日違う答えを言うことになりそう。