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母歴5年

7月9日は娘の誕生日である。続けてるとも言えないこのnoteを始めたばかりのときに2歳になった娘は、5歳になった。

5歳。ついにうまれて5年も経ったのである。娘が5歳というのも驚くが、自分が母になって5年経ったということに、5回めとなる今回の誕生日でいちばん感慨深い思いを抱いている。

とはいえ、今回の誕生日がいちばん心の準備が疎かになってしまったかもしれない。今年のはじめに2回目の転職をした私は、できるかぎり仕事で挑戦できるように夫と娘に協力してもらっていて、特に月初の一週間は夜に娘に会えないような生活をしている。この一週間も、娘の起きている時間に帰ってくることはできず、誕生日当日の計画を前もって立てることもしなかったし、ケーキの予約すらできなかった。でも、これが娘のいる生活が日常になったということなのかもしれない、と思っていたりもする。

なにせ5年である。私は今年社会人10年目なので、もう半分は子どもを育てながら働く親としてそのキャリアを進めていることになる。今年転職した会社で、産休から復職された方が「ワーキングマザー1年目なので、試行錯誤しながらがんばります」という主旨のお話をされていて、そう言えば自分は何年目なのかなとふと考えてみたら、5年目という想像していなかったような大きな数字が目の前に現れて狼狽えてしまった。5年て。もしかしなくても、私はそれなりに頑張ってきたんじゃなかろうか??

とはいえ逆に、5年もやってきたのに、まだこんなことでうじうじしているのか、と思うことも増えてきた。これは私にとっては良いことだと思っていて「もう5年もワーキングマザーしてるのに、承認欲求にまみれて他人と比較ばかりしてるのはダサいな」と本心から思えるようになったのである。転職しての5ヶ月は、心に矯正ギプスをつけているような感覚で、周りの人の温かさに触れながら、自分自身を責める気持ちと真正面からぶつかって、本当の自分を取り戻すような期間だった。家族も職場も友人も、私は近くにいる人に恵まれるという運の良さを再認識しながら、少しずつ元気になってきたわけだけど、「5年も人の親やってんだから」という自信は、その背中を押すには十分すぎるものでもあった。

5年経って、ようやく自分と家族と仕事の三つ巴のバランスを保てるようになってきた。これがはやいのかおそいのかもよくわからないけど、今がいちばん幸せである。いや、それ自体はずっと変わらないわけだけど、幸せの総量がとにかく増えているなぁと感じる。

子育て自体もかなり楽になってきた。もちろん、これから別の大変なことがあるだろうという覚悟はしているけれど、身体的なケアの負担はかなり減ったし、ここ半年は家族3人月イチ以上のペースで美術館に出かけているし、焼肉(個人的に最後の外食ハードルだった)にも行けるようになった。娘は毎日ありあまるほどの愛情を伝えてくれるし、私も感情的に怒る回数がずいぶん減った。

幸せだとあまり文章にしすぎると、良くないのではという気持ちもしてくるのだが、経験上私は「うまくいっている」と自分に対してポジティブな気持ちを持ち続けていないとバランスを崩してしまうので、これぐらいがちょうどいいのだ。これからも、娘が大好きでいてくれる母でいたい。最愛の娘よ、5歳の誕生日おめでとう!

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