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不登校ひと月前(1)〜予兆・通信制オープンスクール〜

19歳娘は約1年半前不登校になり、なんとか卒業できたものの、現在引きこもり気味です。
いつか「そんな時期もあったよねー」なんて振り返ってこの記事を読めたらいいな、という思いがありnoteに書いています。
そして文章にすることで自分自身を客観的に見れて、何か改善の糸口が見つかるかもしれないという思いもあります。
これまでの経緯を振り返りながら、その時々の私の気持ちを思い出しつつ、整理するつもりで書いています。

不登校になるひと月前

不登校になるひと月前、高2の12月。
娘から「大学進学ってよくわからない。学校全体が大学受験に向けて雰囲気が高まっていく中、その感じがしんどい」と言われました。
その頃は普通に学校に通っていました。
高校進学にあたり娘が第一志望に選んだ学校で、学校に対しての不満は特にありませんでした。
郊外にあり、進学校ですがのんびりした雰囲気の学校です。
私立なので月〜土まであり、高3の始めまでで高校の学習内容は終わるので、公立高校よりはハードな内容です。
娘自身も小さい時から大学進学が当たり前と思っていたので、高校を選ぶときにも大学進学前提と見学に行った時の学校の雰囲気、塾の先生のアドバイスや通っている人の話を聞いて本人が選びました。
高2の後半になり、学校でも大学受験に向けて本気ムードが高まる中、「友達は行きたい大学、学びたい学部がみんなはっきりしている。私は何も思い浮かばない。そもそも大学進学ってなんだろう。行く意味ってあるのかな」と気持ちが立ち止まってしまいました。
その相談を受けて私は「大学進学だけが道じゃないし、今はいろんな生き方を選べる時代。でも今の学校は進学校だから、学校全体が受験モードになるのはしかたないよ。う〜ん、実際どうするかは別として、通信制高校ってのもあるから知識として知っておく事は大事だから調べてみようか」と伝え、地元の通信制高校について調べてみました。
そうするとひとつ、地元の予備校がやっている通信制高校があり、近いうちにオープンスクールがあると言う事だったので、申し込んで参加しました。
ちなみにこの頃は、娘は大学進学に向かえない気持ちを抱えながらも、学校には毎日通い、部活にも参加していました。

通信制高校のオープンスクール〜参加者の雰囲気〜

高校のオープンスクールということもあり、参加者はみんな中3の親子でした。
きっとみんな不登校で、子供の顔は青白く無表情。親も暗い顔をしていました。
「不登校ってこんなにしんどい思いをして、暗い顔をして生きていってるんだ」と衝撃を受けたのを覚えています。
でもきっとこうやってオープンスクールに来る人は、親子共に現状をどうにかしたいと将来を考えている人たちなんだと思います。
親に知識がない、子供が家を出たがらない、親か子が“通信制”という学校を認められない、などさまざまな理由があり、ここに辿り着けない人たちもいます。
そしてこの学校は私立の通信制高校なので、経済的に無理というご家庭もあると思います。
高校は公立と私立では、就学支援制度があるとはいえ、学費が2~3倍は違うように思います。
私立の通信制高校にたどり着けるご家庭はやはり限られるのかもしれません。

通信制高校オープンスクール〜在校生の雰囲気〜

始めは先生方からの学校の理念やカリキュラム等の話がありました。
全日制の高校と比べいろんな事情や思いを抱えている子供達なので、先生たちの説明も柔らかいです。

その後在校生がふたり「なぜこの学校を選んだか。実際通って今どう思っているか」という話をしてくれました。
ふたりとも中学の時は不登校もしくは不登校気味で、学校の先生や塾の先生の進めでこの学校を選んだと言っていました。
学校は行けなくても塾には通うという子も最近はよく聞きます。
学びの場として、学校以外のつながりの場として、塾がセーフティーネットになっているのかもしれません。
この通信制高校は、週1コース、週4コース、週5コースがあり、話をしてくれた生徒さんは週4コースと週5コースの生徒さんでした。

今こちら側に座って青白い無表情の顔をしている子たちとは違って、まっすぐな視線で明るい表情で話す在校生。
この違いはなんなんだろう?
代表に選ばれるくらいの子だから特別なんだろうとも思ったのですが、それ以外の子も多少子供っぽい雰囲気はありながらも、本当に不登校だったのかなと疑うような明るい表情をした子がほとんどでした。
中学校って今の時代、本当に窮屈でしんどい場所なんだろうなと思いました。

別室で

参加者がほとんど中3生で、入試の話は関係ないので、私たちは別室で事務の方と話をしました。
なぜオープンスクールに参加するに至ったのか、今現状どんな感じなのかと。
そこで事務の方は「うちの学校にもし通ってきてくれるのであれば、それはそれで嬉しいことではあるんですが、学校を変わるというのは大変なことなので、今の学校に通えてるというのであれば続けてそちらに通うという方向で考えた方がいいですよ」とお話しいただきました。
親切にお話を聞いていただき、アドバイスもいただき、こういう選択肢もあるということを知れたオープンスクールでした。
娘には「いよいよ今の学校では無理、となったときにはこういう選択肢もあるということを知れたという意味でよかったんじゃない?」という話をして、帰宅しました。

あとがき

この記事を書きながら自分を振り返ると、私はすぐに手を出しすぎているんだろうな、と思いました。
もう少し子供自身の考えを待ち、自分で考えさせることをすればよかったと今なら思います。
その当時は「決断するのは本人だけど、なるべくヒントや考える材料になることは与えてあげたい」と思いました。
今もそう思うし、でも早く与えすぎるのもよくないんだろうな、とも思います。
自分で道を切り開くチャンスを奪ってしまうのかもしれないし、でもこれがないともしかしたら状況はもっと悪くなっていたのかもしれません。
きっと正解はないんです。
どちらにしても結果論ですよね。
あとからはなんとでも言えます。
それが原因だったとも、それのおかげでとも。

備忘録的な役割も含め、思いつくままに書くので時系列がバラバラになってしまうかもしれません。
お読みいただきありがとうございました。


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