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NISAが恒久化して投資信託の標準装備に?金融庁の税制改革要#0161/1000

今月末をめどに各省庁が提出する、来年2023年の税制改正要望が少しずつ見えてきました。

なかでも、金融庁からの税制改正要望にはわくわくしています。

いちばん注目しているのは、NISAの恒久化、非課税期間の制限撤廃です。

NISAは、株式や投資信託を売買するとき、その売却益や配当益に本来ならばかかる税金(所得税の種類は譲渡所得)を対象外にしてくれる制度です。

株や投資信託は基本値上がりして利益が出ることを期待して持つものですが、せっかく値上がりしてもうかった!と思っても、その約20パーセントは税金としてもっていかれてしまう、それが譲渡所得。

たとえば4万円分利益が出てラッキー!売却して現金に変えようと思ったら、約8000円は税金として差し引かれ、手取りは32,000円になるという計算です。

でも、NISA制度を利用した「NISA口座」で購入した株式や投資信託は、一定額、一定期間、その譲渡所得の対象とならないことになっています。

ちなみにこのNISAは、イギリスのISA(Individual Savings Account、個人貯蓄口座)をモデルにした制度だから、あたまにNIPPONのNをつけてNISA(Nippon Individual Savings Account)と名付けられました。

JAPANではなく"NIPPON"というところがいいですよね!

税金がかからないぶんお得だよ、だから、増えにくい定期預金じゃなくて、株式や投資信託を利用して、自分で自分のためのお金を用意しよう、というのが制度の主旨なわけです。

ですが、これまで投資をやった事のない人が、いきなり個別株の売買をするのは、何をどう選ぶのかもわからずなかなか難しいもの。

投資初心者へのおすすめは、どの専門家のかたに聞いてもほぼ答えは一緒。

「インデックスファンドをドルコスト平均法でこつこつ買い続ける」

というもの。

つまり、ニュースでよく聞く「日経平均株価」や「S&P500」などの値動きと同じようになるように、いわば主観をいれずに機械的に商品をえらび、毎月決まった金額でこつこつ買い続ける、というやりかたです。

このやりかたでお金を増やすためには、長期間続けることが必要です。

なぜなら、毎月決まった金額で買うために、株価が値下がりしたときにはたくさん買い、株価が高いときは買い控えして、それが長期になることで、値下がりしたときに買ったものが値上がりすることで、その差が利益となるためです。

それなのに、NISAは非課税期間が限られている。

このことの矛盾を解消するために、非課税期間が最大20年間ある「つみたてNISA」という仕組みも作られました。


でも、つみたてNISAは初心者向けで金額も商品も限定されています。

じょじょに金融リテラシーを上げている人が増えている昨今、この税制改正でNISAが標準装備されれば、もう少し自由に投資信託ができるのでは?と思います。

金融庁の要望は、ほかにも企業が社員に金融教育をすることで法人税減税などがあり、こちらも気になるところです。

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