人的資本はひとごとではない!① #0143/1000

一昨日の日経新聞の記事をごらんになりましたか?

「人への投資、企業価値を左右 スコア上位の株価7割高」
というタイトルで、財務諸表にあらわれにくいという人材力が、どう株価に好影響をあたえるかの例が紹介されていました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2255M0S2A720C2000000/

主だった例はこのふたつ。

1.日興アセットマネジメントの新ファンド「日本株人材活躍戦略」

1998年以降の過去データではスコア上位20%の累計投資リターンは28%と、最も低い企業群のマイナス25%に対し大幅に高い。

2.社員クチコミを収集・分析するオープンワーク(東京・渋谷)で社員や元社員が5段階で評価する「企業評価スコア」と業績や株価の関係を分析。

「総合スコア」が上位の株価は7月19日時点で16年末に比べ72%上昇し、下位の18%を大幅に上回った。

人的資本経営やその情報開示についての情報は、日々新聞で目にします。
ですが今回は「その人的資本経営を行なった結果どう株価に影響するか」の例がリアルにわかる記事でした。

この記事では、日興アセットマネジメントのファンド「日本株人材活躍戦略」が紹介されていましたが、人材と株価をむすびつけるファンドで有名なものに、「MSCI日本株女性活躍指数」があります。

この「MSCI日本株女性活躍指数」の構成銘柄に選ばれた、というニュースで、ここのところ賑わっています。
それだけ、企業にとってアピールする価値があるということです。

野村アセットマネジメントは、この指数に連動した投資信託を発売しています。

そのチャート(基準価格・総資産総額)は以下のような感じです。

コロナ禍は2020年春からですが、グラフからはその気配が感じられません。

以下の分配金実績を見ても、世の中の影響を受けたときはありつつも、伸びているのがわかります。

従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資、ESG投資が話題になって久しいですが、そのなかでもこういった人材面をフォーカスした投資商品も、これからどんどん増えていきそうです。

そこに投資する人が増え、株価が上がれば、人的資本経営が価値あることだと確信する人や、認識する人が増えていくと思います。

人的資本経営推進への強い追い風になるわけです。

私はファイナルプランナーとして、人的資本経営にとりくむ会社への投資は、自分の資産のためにも、人的資本経営推進のためにも、一石二鳥のアクションなのではないかと思っています。

自分は会社員ではないから・・・という人にとっても、人的資本はひとごとではないのです!

積立NISAなどで、人的資本、人への投資にフォーカスした商品が増える日が待ち遠しいです。

https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20170614-2/24.pdf


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