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Obsidian で MOC を作るなら逆引きインデックス方式がおすすめ


 Obsidianをどういうふうに使っていくか、人それぞれ考え方があると思います。
 私も色々試したんですが、最近「MOC を逆引きインデックスっぽく作ったらいいんじゃないか?」と思い立ち、これが割とうまくハマっています。
 Obsidian 界隈で有名な minerva さんの「Obsidian逆引きレシピ」を見て思いつきました。

 Obsidian界隈でお馴染み「Jazzと読書の日々」さんの、「アスクリスト」という概念にも引っ張られた感じがあります。

MOCとは?

 MOC とは Map of Contents のことで、わざわざ混沌としたフォルダエクスプローラーを開くことなく、しかもいわゆる「こうもり問題」を回避した形で関連ページを調べることができる仕組みです。
 「こうもり問題」とは、「こうもり」は獣か鳥か?というように、二つ以上の性質を同時に持つものをフォルダ分けすることには困難が伴うという事象です。
 フォルダ分けしづらい、もしくは既にフォルダ分けされているけれど横断的に知りたい場合、MOCを作っておくと調べやすくなります。こうした MOC という考え方は、多くの Obsidian ユーザーに支持されているところかと思います。

MOCは疑問形で作る

 具体的な作り方は人それぞれだと思いますが、私の作り方を説明します。Dataview プラグインをご用意ください。
 まず最初に、入れ物として空の MOC を作ります。タイトル名は、具体的に何を知りたいときに見るページかを考えてつけるとよいでしょう。たとえば、ちょっと前まで続いていたコロナ禍の影響について知りたいと思ったときに、MOC として「コロナ禍を語り継ぐために、何を語るべきか?」というページを作っておきます。

見出しだけ。すまぬ🙇‍♀️

 ページ名を疑問形にすることによって、自分が考え続けたいテーマを明確に把握することができるほか、このページで何を知ることができるのかが一目でわかるようになるというメリットもあります。

ページをMOCに紐づける

 次は適当にキーワードを調べて、別のページを MOC に紐づけていきます。
 以前見たテレビ番組の内容がコロナ禍と関係していたので、これを MOC に紐づけます。
 僕はプロパティで「MOC」という欄をつくり、そこに先ほど作った MOC のリンクを入力していきます。プロパティにはページリンクも使える上、一度リンクさせればダブルプラケット( [[ )を入力せずともサジェストされるので便利です。
 人によってやり方は違うと思いますが、この後の作業で必要になるのでこのやり方になっています。

ちなみにタグはつけてますがほとんど使ってません

 MOC に紐づける際はページに一つ一つリンクを貼っていますが、これは自動化できる作業ではないように思います。ページの内容を精査し、似ている内容でも「これは違うな」と判断する作業が求められます。この性質上、ページが溜まったらかなり面倒な作業になるので、こまめに手入れすることが求められそうです。
 しかしながら、メモを書いているときにどの MOC に紐付けようか、と意識することはあまりないかと思います。むしろ、MOC の紐づけがノートの振り返りになっている場合が多いからです。ノートを意識的に振り返るための試みとして MOC を使えるのが理想ではあります。
 ただし振り返りやすいように、検索用のキーワードを最下部に入れています。サイトにおける SEO 対策のようなものだと思ってください。

まったく公開しても問題のないノートから
下部のキーワードを設定しておくと検索しやすい

 後述しますが、ほとんどタグは使っていません。サジェストがうるさいので、このあとの使い道を除いて使うのをやめました。

MOC側で紐づけたページを一覧する

 紐づけが完了した MOC から、紐づけたノートを一覧することができます。
 バックリンクを見る方法とページ内に Dataview クエリを書く方法の2種類のやり方がありますが、お好きな方をお選びください。今回は dataview を使って一覧を表示していきます。
 ページに以下のコードを貼り付けてください。

TABLE
FROM ""
WHERE contains(MOC, this.file.link)

 申し訳ございませんが、こちらはかなり荒っぽいやり方のコードです。ファイルを指定せずすべてのフォルダからデータを取得するコードのため、ページタイトルやタグを編集したら、またデータを読み込み直すので固まります。気になる場合は Dataview プラグインの設定「Automatic View Refreshing」をオフにしたほうがいいかと思います。
 これらの作業はテンプレート化してもいいかもしれません。

紐づけたページを見ながらMOCをまとめる

 ここまでくれば、あとは内容をみながらまとめるだけでしょう。
 といっても答えが出せる疑問ばかりが MOC になるわけではありません。MOC は更新されるもの。振り返りながら更新して育てていく気持ちが大切です。

Auto Note Mover とタグを使ってMOCをマネージする

 作ったMOCも見返さねば意味はありません。
 普段僕はタグを使わないんですが、MOCに限ってはタグを作って運用しています。今のところ、以下の3種類を使っています。

  • How : 何かの方法を知りたい、どうすればいいか、など。ライフハックも含まれる。

  • What : 「◯◯の効能は何か」「〇〇とは何か」という質問に対するMOC

  • Why : なぜ〇〇なのか、といった理由や背景を探るMOC

 おそらく How が一番多いと思います。
 これらのタグをつけたノートは、Auto Note Mover プラグインを使うことによって、指定されたフォルダに移動するようにしています。

ルールです。簡単なものしか設定していません

まとめ

 世の中、知りたいことだらけです。

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