仮面の力(14) おわりに 仮面に対する恐怖、克服されず
おわりに 仮面に対する恐怖、克服されず
卒業芝居公演に役者として参加し勉強したとき、自分のキャラクターをつくる過程で、実際に仮面をつけはしなかったが、仮面をつけるのと同じようなまるで変身といっていいような心理効果を感じた。
はじめは、普段は隠しておきたい自分の身体や心のコンプレックを強調し、娼婦のようにどぎついメイクと衣裳で扮装していった。肉体的にもいびつで、生産能力もない、資本主義社会においていかれ無視された、ゴミのような存在で、でもそれぞれが個性的なその人だけの