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2022年2月後半読書の記録

2/15㈫ 車検に出してた車が帰ってきた。車検代は痛いが違う車みたいにスムーズな乗り心地で感動。次の車はここで買いたい。いい仕事に出会うとこちらもがんばって働こうって気持ちになる。
市場入札後、昨日の落札品を引き取りに大阪へ。数時間前に掃除してもらってピカピカだった車がもう本で満載に……。お昼食べながら古本屋の先輩と昨日の話をしたりして、夕方はなさんの病院へ。相変わらず、話してるだけで安心する先生でほっとする。ただコロナの影響なのか、待合室でキレてる人が多かった。。はなさんの希望でサイゼリヤで夜ごはん食べてその後塾、わたしは家でごろごろお酒飲みながら昨日に引き続き若桑みどり読む。歴史の教科書でしか知らないザビエルも一人の人間で、祖国から遠く離れた極東の地で思い悩んだり野心を持ったりしていたと思うと感慨深い。熊本の慈恵病院がお母さんと子どものためにさまざまな取り組みをしているのも、16世紀の熊本(豊後)で宣教師たちが貧しい人たちのために孤児院開設などの活動をしてたからなのかなと思って調べたら、慈恵病院の前身ができたのは18世紀であまり関係ないみたいだった。でも、お母さんと子どものために制度を整えるっていう今でも十分でないセーフティーネットを、当時から地方の一地域で模索していたのはものすごいことじゃないかと思う。宣教師たちの奮闘は土壌とはなっているのかもしれない。

2/16㈬ まん防延長するみたい。そういうニュースの出る日ってたいがい暇。お客さんは少なくても、買取と市場の荷物の片付け、わたしが店にいなかった間のお預かり分査定でてんやわんや。いい本ばかりで楽しい。一日作業してもまだ積み上げた本で階段塞がったままだけど。。しっかり整理して出さないと。買取させてもらった本のルート(文脈)を見てると、みなさんの読書の深さに感動してしまう。買取をするごとに、自分の中の文脈が増えていくような気持ち。古本屋の特権。毎日勉強になることばかり。
夜、もう何度目かのハーフタイムショー動画を見て盛り上がる。今年もかっこよすぎる。はなさん曰く、今はわたしが小学生〜高校生くらいだった頃の音楽がTikTokとかから人気になってるらしい。たしかにはなさんが口ずさむ曲、え?なんで?!ていうのが多い。ちょうど二回りくらいの年の差だから、そんな感じで時代は巡るのかな。最近の記憶は一切ないのに当時の歌は今でも歌えて驚かれる。それにしても、先日のクラブワールドカップ決勝といいハーフタイムショーといい、世界はもうコロナ後みたいだ。

そういえば昼間、お店始めてからずっとお世話になってる保険屋さんに保険の見積してもらってて、わたしが死んだらはなさんはどうやって生きてくのかとか想像したら泣きそうになってしまった。

2/17㈭ 朝ウォーキングからの朝読書。オープン前に本屋仲間の店に寄っておしゃべり。『ツボちゃんの話 夫・坪内祐三』買う。寒いなと思ってたらなんと今日は雪だった。お店始めてもう8年くらいなのに、ようやく絵本棚の正解が見えてきたような……先日まとめて買取させてもらったので、棚を大幅に入れ替えながら試行錯誤して並べ替えたらなんだかとてもうつくしくなった。満足。
お客さんに新刊で注文してもらった古川日出男訳の『平家物語』お渡し。平家物語はこれまでもいろんな訳で読んだり読解講座に通ったりしているそう。読むの楽しみにして下さってるのがすごく伝わってうれしいな。わたしもアニメ見始めてから平家物語関連いくつか読んでるけど、大人になってから読むとほんとに人間ドラマと終わりの始まりの止められない悲愴感がすごい。まさしく諸行無常の響きあり、盛者必衰の理をあらはす、奢れる人も……ていう。そして京都に住んでいると、物語がわりと近所で起こる。朝読んでたクアトロ・ラガッツィでも「三条より南の下京が全部焼失し、上京も三分の一が焼けてしまった」という記述があり戦慄した。わたしはずっと歴史が苦手で専門にしようって思ったことはなかったけど(センター試験は地理で受けた)、もしも地元に住んでて中世日本の研究してたら関西出身の人には到底勝てなかったかもしれない。
夕方、大雪の中グルジアのニコ・ピロスマニ画集などお持ち込み。近くのくもん教室の本棚の選書を頼んでくれた方もご来店。その方はバイクなので、重量があるしご近所だし車で配達しますよと言ったのだけど、帰りに「こっちは配達料として渡させて」と言って本の代金とは別にお代金下さって感動した。金額ではなく、個人店はそういうお互いを思う気持ちで支えられてると思う。差し入れに美味しい桜餅もいただく。今日は絵本だけでなく閉店後に詩歌の棚も総入れ替えしてクタクタだ。。でも中城ふみ子に葛原妙子に好きな辺りの入荷でうれしい。

2/18㈮ 朝ウォーキングからの朝読書。斜め前のお客さんはケン・リュウ読んでた。
明日アルバイトさんが来るので、階段に積み上がりニ階への道を塞いでる本をなんとかしないと……と一日かけて図録や写真集、画集など大幅に入れ替え。とにかく大きくて重たいのでクタクタだけど入荷はうれしいなあ。数日ぶりに階段もすっきり。とはいえ店に出したもの以外は今度二階に積み上がっただけなのでなんとかしないと。。来週から始まる古本市の準備はまだほぼゼロだ。。市場への出品も試行錯誤中。分からないことだらけ。だけどちゃんと使えたら店にもう一本柱が出来るだろうから、今はちゃんと試行錯誤する。
先日、占い師さんにわたしにお母さんて感じがあまりないことを娘さんは寂しがってるかも、たぶん将来海外に羽ばたいてしまうから今のうちにたっぷりスキンシップしておいたら?もう、親子じゃなくて親友みたいな感じでいいじゃない!みたいなことを言われ自分でも心当たりがあったので最近は毎晩一緒にお風呂に入っている。はなさんもそこでおしゃべりするのが楽しいみたいで、わたしもはなさんの長風呂待ってる間にソファで寝落ちしちゃうことがなくなりいろいろよかった。が、今日は疲れ果て久しぶりに寝落ち。。

だけどほんと、わたしは18歳で実家出てるし、そう思ったら一緒に住めるのあと数年かもしれない。寂しすぎる。

2/19㈯ 家でゆっくりお昼食べて、午後から店へ。一階はバイトさんに見てもらいわたしは二階で作業。ときどき上に来てくれるお客さんとおしゃべりしたりして、みなさん本の山の中からうれしそうにお買い物してくれたりして楽しかった。学生時代に神保町の存在を知ってときどき高速バスで東京に行き一人で古本屋巡りをしていたときに(本当に棚を眺めて感動してただけで今思えばあまり買えてなかった)、いろいろ知った今では畏れ多いような某老舗の古書店で上の階までふらふらと上がっていったら社長さんが机に座っていて、なぜか話しかけてくださりガラス棚の中から貴重な写真集をたくさん見せてくれたことがあった。
と、いうようなことを思い出した店が少しだけできたような気がしてよい一日だった。雨で静かな一乗寺で、バイトさんは心配そうだったけど。。そういえば当時は、なぜか誰にもどこに行くかは告げずに東京に行き、恋人にも内緒で古本屋巡りをしていた。SNSもないし自分だけが知っていた趣味。そう思うと楽しいけど、なんで秘密にしてたんだろう。
絶対にマヤルカのこと知らないとおもうけど東京の市場とか行ったらいつの日か会えるのかもしれないあのときの社長さん、わたしも古本屋になったよ!
夜、妻の佐久間文子さんが書いた故坪内祐三さんの本を読む。面白くて止まらないけど眠すぎて中断。

2/20㈰ 早起きして『ツボちゃんの話  夫・坪内祐三』読了。80年代後半〜2000年代の出版文化史のようでもありすごく面白かった。神蔵美子さんの『たまもの』も以前に読んでいたので心が痛くなる章も。ただその章は本当に、底冷えする気がするくらいの圧巻、だったんだけれど。
帯にもある「僕が死んだらさびしいよ?」って、死んだらさびしい人が思い浮かびすぎてもうすでに耐えられない。まだみんな健在なのに。。
このところ、久坂葉子、宇野千代、遠藤周作、川崎長太郎、塚本邦雄、葛原妙子……とよき文芸書がよく動いていてうれしい。今日はエドワード・ホッパーの画集も旅立った。わたしも好き。
丸善古本市の準備はまだ答えが見えず。訳あってLINE交換したお客さんと梅の写真(わたしは先日の大阪で撮った)を送り合ったりして楽しかった。今年の京都は寒すぎて梅の開花が遅い。わたしの庭のチューリップ(球根200個分)は無事なんだろうか。今夜も雪。

2/21㈪ 朝ウォーキングからの朝読書。今朝も雪。斜め前のお客さんは書き込みしながら洋書のペーパーバックを読んでいたけどタイトルは見えず。
北京オリンピック閉幕。いろいろ問題がありオリンピック自体も最近は疑問が多いけれど、、公式キャラクターのビンドゥンドュンがとにかくかわいくて目が離せない。ドゥンドゥン人形どうしたら買えるんだろうか。。
今日も一階はスタッフに任せわたしは二階で作業。今日はなんやかんやとスタッフや本屋仲間とおしゃべりして楽しかった。でもそれとはまったく別件で同業者と電話してたら、うわ聞かなきゃよかった知りたくなかった〜〜てことを聞いてしまってモヤモヤがすごい。立ち直れない。まあでも、人それぞれいろんな処世術があるだろうからしょうがない。お互いがんばろうと言うしかない。出店準備はぼんやりとゴールが見えてきたかも。

2/22㈫ 朝ウォーキングが急遽なくなったので朝の8時半頃からお仕事スタート。お昼に友だちとランチの約束してたのでそれまで作業。今週はテスト期間で帰りが早いので、午後ははなさんの病院などなど。
夜、Netflixで今更「アメリカン・ミーム」見る。わたしも最近、SNSの速度と深度は古書とあまり相性よくないな、と思い始めて意図的に離れてる。ただ、アメリカン・ミーム見てもやっぱりSNSは悪!とはあまりならなくて、パリス最高!!みたいな感想になってしまう。。面白かった。。SNSも好き。。

2/23㈬ 祝日。難しい買取が多い一日だった。珍しく大丈夫だったかな、と不安に。。貴重な本、本当にありがたい。リピートしてくれますように。。
すごく寒い中お客さんたくさん来てくれた。昨日出したなかなか珍しい料理の本、向田邦子のエッセイに出てきてずっと読みたくて探してたからびっくり!と常連さんが見つけて買ってくれてうれしかったな。行くべき方の手元へ。閉店後、無事に明日の古本市搬入準備も終わり一乗寺駅前のピザモンスター買って帰宅。昔は当日の明け方まで搬入準備してたりしたけど、スタッフのおかげで即売会の準備もスムーズになった。システマチックな部分と遊びの部分、どちらも大事にしたい。
読みたくて新刊で仕入れた漫画『絶滅動物物語』怖すぎて面白い。人間が滅亡すればいいのに……という気持ちになり読んでると真顔。

2/24㈭ 人間が滅亡すればいいのに……なんて思っていたら、戦争が始まってしまった。わたしはロシアの文化が好きで、店名もロシア語から取った。10年くらい前に念願のロシア旅行に行ったとき、飛行機に乗ってる時間はたったの90分だった。本当に、すぐそこで起こっている戦争。信じられない。どうなってしまうんだろう。
朝ウォーキングからの朝読書後、今日は古本市の搬入。スタッフが2階からの荷物(降ろして積んでまた降ろして並べると思うと延べにしたら100箱とかでは?)の積み込み手伝ってくれてありがたすぎた。。戦争への不安など少しだけ話す。
同業の先輩に難しかった買取の相談をして、自分の中でのいちおうの解が見つかる。経験談聞けて腑に落ちた。引き続きがんばろう。
搬入は意外と時間がかかり(一回で車に載せきれないのでピストン……)七時に設営完了。安心のいつものメンバー。今回はゲストも。わたしの棚も、今回もいろいろ挑戦してみてるけどどうだろう。最近、どうしてもきっちりしすぎてしまうのでその辺のバランスを気をつけた。でもとりあえず終わったので、家でひとりでワインたらふく飲む。

2/25㈮ 戦争反対、絶対反対!#StandWithUkraine
#StopRussianAggression
#NoWar
#нетвойне
#Противійни
毎日楽しみにしてる世界の知らない人たちのインスタが、攻撃を受けるウクライナの現在やニューヨークやロシア国内で行われてる戦争反対デモなど不穏な動画一色に。戦争て、こんなに誰もが理解も納得もできないまま始まるんだ。しかも、今世界でこんな悲劇が起きてるのは一か所だけではない。

朝ウォーキング。こんなときこそ心だけはルーティンが助けてくれる。今日は天神さんなので北野天満宮を通る。だいぶ梅が咲いていた。帰りにコーヒー飲んでたら、隣の席で試験勉強してた女子大生二人組が「プーチン、顔はかわいいのにやってること最低のザコやな」と言っていた。同意。
少しあったかいので、気分が晴れるように久しぶりに自転車通勤。朝からお客さんが来てくれる。店番しながら、先日買取した本に収録されていた埴原一亟の短編を読む。埴原一亟はマヤルカと同じ左京区にある善行堂さんがまとめた古本小説集(夏葉社刊)も出ていて、職業古本屋のわびしさやるせなさ場末感がたまらなくよい。古本屋という職業は一定の意味はあるがその意味はグレーでもあり、資本ありきの商いなのに正当で真っ当な商いに胸を張ってはなりきれず、そんなところがとてもよい。面白かった。
夕方買取で入ってきた日本の20世紀まるごとについての分厚すぎる辞典、お客さんも買ったけど内容が細かすぎて使い切れなくて、と持ち込んでくれたんだけど、パラパラ見てたらほんとにあらゆる文脈が細かすぎて図解込みでここまで載せる?という感じで、内容の網羅ぶりがひよっこの古本屋(わたし)にはぴったりな辞典だった。本当に重いので販売は難しいかもしれないけれどわたしがもう少し読む。
SNSで紹介した山田稔、小村雪岱装画の泉鏡花日本橋(復刻でもとてもうつくしい。元版は木版!)ともにぴったりな方のところへ。うれしいな。数日前に比べたらだいぶあったかいけれど、自転車で帰ったらさすがに耳が冷たくて夜ごはんはシチュー。
丸善の古本市初日なかなかよく売れていた。Twitter見ると楽しんでくれてるお客さんもちらほら。明日当番なので旅立った本の傾向見ながら補充しよう。

2/26㈯ アニメ平家物語、7話までまとめて。心優しい維盛目線の戦場の恐ろしさが凄まじく思わず泣く。幼い頃から仲の良い資盛とびわの信頼関係……政治に振り回されてきた徳子の覚悟と行く先……なんて繊細な平家物語。。
SNSでは現在進行系の戦争について本当に玉石混交な情報が流れてくる。状況を見極めるのは大切、でも、大局にばかり目を向けた情報を鵜呑みにして納得しない。情勢が分からないからと目をそらさない。市民目線の反対運動だって絶対に意味があると思う。何があっても絶対に反対。
丸善の古本市は初日以上の賑わい。当番後に数人でめちゃくちゃ飲む。そんなの久しぶりな気がして楽しかった。

2/27㈰ 昨日飲みすぎたせいか一日中眠かった。朝一で丸善に補充して、高島屋のデパ地下で美味しいお弁当買って店へ。今日はお客さん少なくて(最近は日曜日わりと静か)、入荷した大塚銀悦『濁世』をパラパラ読んだり文庫の整理したり火曜日の市場に出品する荷物を仕上げたりなどしていた。大塚銀悦はぜんぜん知らなかった。ドヤが舞台の話。
閉店後、均一のワゴンを片付けるのに外に出たら夜風が春の感じになっていて、気持ちよくて思わずしばし風にふかれてしまった。これまで過ごしたいろんな春の夜の記憶が蘇る心地よさ。

2/28㈪ 朝ウォーキング後、丸善の古本市補充に市場の出品荷物搬入。2月最終日なので振込(心を無にして)や発送も終えて店へ。今日はお弁当作ったのでお昼に食べてほっとする。常連さんが先日入荷した黒田三郎詩集や河野裕子短歌集を買いに来てくれたりアンカット装の本を若いお客さんが買ってくれたり本屋仲間が寄ってくれたりして、わたしは確定申告をオンラインで終わらせたりなどした。
疲れ果て、先日toibooksのオンラインで買った大前粟生さん新刊『きみだからさびしい』を読む。やばい、まだ序盤なのにすごくすごく好きかも。。

夜、ショックが大きい訃報を目にする。わたしはお客さんとして一方的に関わっていただけなのだけど、作られるものが本当に本当に大好きだった。

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京都、河原町丸善の古本市、マヤルカは会期前半3/6㈰までの参加です。その後2店舗だけ入れ替わり古本市は続きます。
一日も早く停戦合意されますように。

ではまた半月後、よかったら!





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