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「ヒトー異端のサルの1億年」面白いです。
資格試験の勉強中だったのに、つい一気に読んでしまいました。
オランウータンに最近末娘達とハマっているので、その帯に惹かれて買ってみたのですが、めちゃめちゃ面白かったです。
「ヒトー異端のサルの1億年」(島泰三著)は1億年前から始まった霊長類のさまざまな種類の栄枯盛衰を「何を食べてきたか」という軸で、読み解いてみた、という内容です。
そうすると
なぜその時代その場所に誕生したか
なぜ特殊な性質を取得したのか
なぜその数なのか
なぜ滅びたのか
ということが原猿類から類人猿、そしてホモ・サピエンス(ヒト)という種まで一気に説明がつくという筋立て。
類人猿のそれぞれの種が選んだ道
アフリカから出て広大なアジアの熱帯雨林に適と応したオランウータン。
アフリカに残ったの熱帯雨林に残ったゴリラ。
アフリカの熱帯雨林と草原の境目で生きることを選んだチンパンジー。
類人猿は、後から誕生した種として、他の生き物が生きにくい場所や食べにくい植物の実や種子を食べること、雑食性になることなど選んで生き残ってきました。
特にアフリカは、氷河期のおとづれのたびに厳しい乾燥化がおとづれ、一度は、類人猿が滅んでしまったという。(ゴリラ、チンパンジー、ヒトはその後に発生した。)
ホモ・サピエンスの誕生
アフリカの厳しい気候と凄烈な生存競争の中で、ホモ・サピエンスは陸上生活だけではなくを湖の水中の生き物を狩るのに適応したというのです。
この湖こそ、アフリカ大地溝帯の湖沼群。
水陸両方の生活に適応するための環境に柔軟に対応する能力と毛のない皮膚を身につけたホモ・サピエンスは、アフリカのこの場所でこそ誕生したというのです。
ちょっと不正確かもしれませんが、こんな筋書きだったと思います。
最初のヒトが黒い理由に納得
この本を読んで、厳しい気候のアフリカだからこそ、環境に適応力のある、果ては環境を自らが変えてしまう人類が生まれた理由が分かった気がします。
そして、最初の人類が黒かった理由も・・・(現在のところ、人類の発祥は、赤道直下ケニアのナイヴァシャ湖近辺と言われている。)
ヒトの環境破壊は誕生の時から
この本の中で「ホモ・サピエンスは発生のころから少しゆがんでいて、大型貝類や獣たちを絶滅させる性質を持っていた。」と述べている。
「南アフリカの海岸では、カサガイの直径を測るだけでホモ・サピエンスが出現していたか推定できる。つまりカサガイの直径が小さくなる。」とも書かれています。
アフリカにおける厳しい気候と他の生物との生存競争から、ヒトは自ら環境を短期間に変えてしまう性質を身につけてしまったということですね。
のだというのに妙に納得がいきました。
そして今ヒトがしなくてはならないことは・・
その誕生の時から環境破壊を続けてきたヒトは、今世界の生物環境を破壊しつくそうとしています。
特に熱帯雨林の破壊速度は著しい。。
今、私たちが自らの環境を破壊する性質を抑え込めるかどうかが、人類自身が生き延びれるかどうかにかかっているのだと思います。
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