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服を嫌いにならずに済んだ

私はプラスサイズ女性です。
ですが、服は多少のサイズの不便こそあるものの大好き。
以前、服の選び方もnoteに載せました。

プラスサイズモデルという仕事柄、同じような体型の女性は周りにたくさんいます。
全員が全員、自由にファッションを楽しめているかというと、決してそんなことはない。
プラスサイズと一括りに言っても、同じ体型の人はいません。
体重は同じでもバスト・ウエスト・ヒップのバランスは違います。
身長だってバラバラ、サイズが上がれば上がるほど選択肢が減るのも事実なのです。
確かに私も、体重が増えるごとに選択肢は減りました。
それなのに、今でも服は選ぶのも着るのも大好き。
その理由として、私の生い立ちも関係があるのかもしれないと思ったので、まとめてみました。


・服を自分に合わせるマインド

小さい頃からずーっと、母の買い物に付き合っていました。
母はふくよかな体型ですが、本当に楽しそうに服を選ぶんです。
店員さんともすぐに仲良くなるし。
サイズが小さくて合わない服も、母は気に入れば買います。
そんなの買ったって着れないじゃん! って思いますよね。
ですが、母はソーイングが趣味で、フリーハンドで服の脇部分を切っては、好きな布を手縫いで足しちゃうんです。
仕上がりが歪んでいてもそれが逆にお洒落で可愛いでしょ、みたいな。
ヴィンテージショップで見つけた靴も、サイズが大きくても中敷引けば大丈夫! と自由に履きます。
だから母にサイズなんて関係ない。
私の服も、よく直してくれました。
高校時代の制服のスカートをアレンジして、今も履けるようにしてくれたり。

ヨレヨレしていますが、こちらのスカートです。

だからもう理屈とかじゃなくて、お洒落を楽しむのに体型は関係ない!って考え方が私にも染み付いています。


・服を着たら褒められる

ここでもまた、母の話です。
小さい頃は、服のアレンジだけでなく一から作ってもらうこともよくありました。
ピアノの発表会のドレスや、持っている人形とお揃いの水着を作ってもらったのも大事な思い出です。
これ着てみて、と手作りの服を渡され、着て見せると喜ばれる。
つい最近もモデルのお仕事で洋服のフィッティングに行ってきましたが、全く似たような状況になり、懐かしい気持ちになりました。
相手もお仕事を円滑に進めるためのお仕事としてやってくれていることは重々承知ですが、やはり嬉しいものです。


・小学生の頃、体が大きいことがプラスに働いた

今は156cmと背が高くありませんが、小学生の頃は背の順で一番後ろか二番後ろぐらいでした。
体型もぽちゃぽちゃしていたおかげで、子供服が早々にサイズアウトしたんです。
だから、必然的に周りよりも早く大人の服を着るようになりました。
そうすると、クラスの女の子達から本当に服を褒められるんです。
大人っぽくてかっこいい、お洒落!と。
あの時褒めてくれた彼女達に、本当に感謝です。
今でも、自分のことをお洒落だと安心して思えるから。
このコーディネート少し変かな? 柄と柄でうるさいかな? と悩んでも、どこからか
「逆にお洒落じゃなーい?」とノーテンキな声が聞こえてきます。
お洒落な服を選んで着せてくれた母にも、やっぱり感謝。


子供の頃の記憶って、大人になっても影響が強く残るんだなーとしみじみ思いました。
たくさん褒めることの大事さ。
子供って、みんな可愛い。だから可愛がる、褒める、シンプルなこと(そればかりじゃ駄目かもですが)。
私にとってはそれがたまたま服でした。
母と一緒にファッションを楽しんで育って、だから当然今も服が好き。
服を着るお仕事ができるようになって、本当に幸せです。
「その服可愛いね」とか、「そのリップの色素敵!」とか女子によくあるコミュニケーションだと思います。
ですが、見過ごしてはいけません。
私は目ざとく「これ良い!」と見つけたら、すぐに伝える活動を続けていきたいと思います。

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