脳の複雑骨折 + 脳の膀胱炎 = うつ うつ病者の生存戦略2

今日の朝食はココア、私です。
今回の記事、前回は夜のテンションで書いたので、朝のテンションで書いたらどういう文章になるのかな?という実験でもあります。

今回は、うつって何なんでしょうね、って話です。
うつってなんだろう、と問われた時、正しく答えられる方は少ないと思います。私もよく分かってません。私は、
「脳のエネルギーが常時欠乏しており、動作する為の信号を非常に送りにくい状態になっている」
と、落とし込んでいます。脳がしんどい、でいいと思います。

じゃあ、どの位しんどいのかという尺度は人それぞれなのですが、私の場合は、まず食事が急に取れなくなり、体が非常に重たくなって、立つ・座る・歩く等、基本動作が苦痛になりました。その後は、涙が常時止まらず、恐怖が常に体にまとわりついてくる様になり、一体自分の身に何が起きたのかがさっぱり理解できませんでした。
「恐怖ってどんな感じ?」と、よく聞かれるのですが、私はいつも「あなたのこの世で一番大嫌いでおぞましいと思うものが24時間全身に張り付いている感じ」と、答えています。
今でこそ、心療内科はたくさんできて身近な存在になりつつあり、うつも(名前だけは一応)よく知られるところとなりましたが、当時はやっとうつというものがあり、それは怠け病ではないらしい、という認知度でした。
幸い、当時の私は姉と暮らしており、彼女が非常に賢い人だったので、「それはうつではないか?」と疑い、サクッと心療内科を調べてくれました。
それが私とうつとのファーストコンタクトであり、長い付き合いの始まりでもあるのです。

話はちょっとそれましたが、要するに、うつは脳の病気です。細胞とか、そういうミクロの世界です。脳を病気を気の持ちようでどうにかなる、と考える方は、きっとご自身が複雑骨折した時も、癌にかかってしまった時も、おそらくはご自身の気合で完治されるのでしょうね。すごーい!えらーい!気合で完治された時は、是非論文を書いて学会に発表して下さい。

あと、よくある疑問で「うつは治るの?」というのも多いですよね。私なら「治らない。ただ、コントロールは訓練で出来る。そのコントロールをもって治るとするのであれば治るし、抜本的に症状がなくなる事を指すのであれば、治らない」と、答えます。
うつでは、「完治」ではなく、「寛解」という言葉が使われますよね。寛解という単語を初めて聞いた方の為に説明しますと、これは、症状が一時的に安定している事を指します。一時的なのでぶり返す可能性もあります。逆に言えば、その一時的が一生続けばいいんです。ただ、どうしても波はありますけど、自分の操作方法を知っておけば、対策はちゃんと取れます。


膀胱炎にかかった経験ありますか?私はめちゃくちゃあります。あれ、一度かかると癖になって、疲れで免疫が落ちた時に雑菌が尿道に入っていきやすくなるそうです。つまり、かかりやすくなる。ですが、尿道に常時尿を通し、尿道の雑菌を外に出す事で予防ができます。尿道炎にかかりにくくするコツがあるんです。うつも同じく、症状を抑えるコツ・かかりにくくするコツがあると思っています。そこを理解し、実践すると、まぁ、うん、何とかなる時が多くなる。経験上。


でも、うつが寛解するかどうかは、周囲の理解があるとないとでは大きく変わります。残念ながら、私の親しい友人の内、数人は若くしてこの世を去り、私は彼らを残して初老になりました。そして、私の知る限りでは、周囲の助力が足りていたとは言い難いものでした。


「うつは気力で治らない。ぶり返す時もある。だけど、本人と周囲が正しく理解すればコントロール出来る可能性が非常に高くなる」

これが全てだと思っています。

うつと現在進行系で戦っている皆さん。あなたはとても偉い。周囲がそう言わないのであれば、私がそう言います。
うつについて理解を示してくれたり、理解する努力を続けて下さっている皆さん。あなたの知識欲と愛情に敬意を示します。


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