先手うつ、駒は歩しかありません うつ病者の生存戦略5

一週間ぶりに湯船に入れたと思ったら、お湯がとんでもないことになりました。こんにちは、私です。
今回は「うつ病になったら、まずは日々をどう過ごせばいいか」という、これまた検索したらいくつでもヒットしそうな内容についてです。実際、この記事以上に有益なサイトがあるので、詳しく確認する場合はそっちを強く勧めます。
ではでは、うつになったらやるべき事とは?

寝て休む練習をして下さい。そして心療内科を訪ねて下さい。

これだけです。

が、流石にこれだけだと話にならないので、もう少し詳しく書きます。あと、病院の話は次回にでも。まずは「寝て休む」点にスポットを当てていきましょう。

・うつ病者の思考回路

とりあえず、うつの経験がない方向けにお話をしておくと、うつ状態だと、常人では考えられないくらいに、行動力・決断力等が欠落します。
具体的に言うと、例えば「水を飲む」という行為を行う際、普通なら

「コップ出してお水を入れて飲むといい」

で終わります。
これをうつフィルターに通すと、

「コップがいるからまず体を起こさなきゃいけないでも起こせないどうやったら体起こせるんだったっけあー寝返りならなんかうてるかもしれない這いつくばってなら台所まで行けるかなでも腕動かないわ喉乾いてきたもう駄目だこんな事も出来ない自分はもう(略)」

というように、なんとコップを取り出す行為にすら届きません。
嘘じゃないよ、ほんとだよ。

これはもう脳の病気なので、気合とかそういう次元の話は全く通用しません。脳の司令塔がおかしくなってるので、もうどうしようもありません。
私によくあるのは「トイレに行きたいけど体が動かない」です。私、膀胱炎にかかりやすいので、トイレチャンスは絶対に逃してはならないのですが、それを分かってはいても、体が動かないものは動かない。何とかまだ大事には至ってないのですが、トイレに行くのも一苦労なのです。

・じゃあ、寝とけばいいのでは?

ごもっとも。ですが、高確率で眠れない。不眠症というやつです。もしくは、昼夜逆転する。私はこのどちらかが発生します。交感神経優位になったり、自律神経が乱れたりするので、体内時計があっという間にめちゃくちゃになっちゃうのです。

不眠症が一番酷かった時期、私は入眠剤を服用して無理やり眠っても、きっかり3時間後に目がパッカーンと開き、その後は全く眠れずに泣きながら天井を見つめるという日々を送っていました。
また、一日を通して呼吸がとても浅くなり、体の震えや吐き気が止まらず、何とか眠れてその事を考えなくてもいい数時間だけが心の安らぎでした。

・思考回路を更にぐちゃぐちゃにするものとは?

あと、一番厄介なのが「希死念慮」です。もう何か知らんけど、「私は一刻も早く、社会の為にも死ななければならない!!消えなければならない!!ていうか、消えたい!!」という考えが、脳の奥深くまで染み渡っている状態なので、「自分には寝て休む資格などないのだ」という考えに至ります。
あとなんやかんやあって(雑ですみません)、とにかく、寝て休む行為が困難なのだ、という事実を知って頂ければありがたく思います。

うつと戦っている皆さん、まずは、一日でも早く「スキル:寝て休む」を習得してほしいのです。その為のコツというか、薬と思ってやってほしい事がひとつだけあります。すごく難しいと思うんですが、これひとつチャレンジしてみてほしいんです。

・まずこれから始めてみませんか?

日の出の時間頃、一度体を起こして下さい。そして、カーテンと窓を開けて、10分程日光浴して下さい。

さっき寝ろって言ったじゃん、と反論されるかもしれませんが、これをやったら、後はもうどうやって過ごそうかは問いません。曇っていようが、雨が降っていようが、やる事は変わりません。照度が高いのはお日様だとWikipedia先生も仰っています。詳しくは該当ページ内「照射光」欄をご参照下さい。
まぁ、とかく、日光は体内、ひいては脳内を調整してくれる天然の薬みたいなものです。
確かに、うつ病は基本頑張っちゃいけません。でも、一度、少しでも、自己治療チャレンジをやってみてほしいのです。
私は今でも、出来る限りは日光浴を続けています。そして、泣きながらカーテンを開けた日々は絶対に忘れられません。

ほんの少しの勇気だけ持ってみませんか。私達を将棋の駒に例えると、金に成れない歩ですよ。少しずつしか出来ないなら、少しずつだけやればいいんですよ。
私は、もしも、もしもですよ?自分で自分の死を選択する時は、やれる事を全てやり尽くして投了状態になった時だと決めています。
つまり、私はまだ投了していません。もしかすると、あなたの歩はまだ進めるかもしれないですよ。


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