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#10/「パン屋を手伝うので、明日から会社を休みます」

ありがとうのオンパレードはじまるよ

両親のパン屋は、多くの方に支えてもらっている。
彼らの優しさの質と量に、私はおどろくばかりだ。
質というのは、なんだか言葉が違う。
バリュエーションの豊かさ、あたりが近いだろうか。

パン屋の守破離は、前述の通り。

今回は「守」(なにそれ?という方はこちら)を支えてくれた方へ、「ありがとう」を伝えたい。

両親のパン屋特有の繁忙期

私は都内で会社員をしている。
土日休みの仕事なので、平日のみ営業するパン屋を手伝う機会は少ない。

「平日のみ営業するパン屋」は事実だが、
両親は、週末に買い出しや仕込みをする。
つまり終日オフは、GWやお盆休み、年末年始くらいだ。
これらの期間は、たっぷり(約10日間、長いときは2週間ほど)お休みをいただくことにしている。

常連さんは休みが長いことを知っているので、最終営業日にたくさん予約を入れてくれる。
買ったパンを冷凍して、休み期間に少しずつ食べてくれるそうだ。

「パン屋を手伝うので、明日から会社を休みます」

よって両親のパン屋は長期休みに入る前の数日間、やたら忙しく、
私も、できるかぎり終日手伝うようにしている。

上司や先輩が、まだバリバリ働いている中、
それこそ、休み前で普段以上に慌ただしい中、
フライング夏休みを取り、フライング仕事納めをする。
AKBもびっくりなフライングゲットである。

「私のことは嫌いでも、パン屋のことは嫌いにならないでください」
あっちゃん推しの私は、つい言いたくもなるのだが。

…あれ?あれれ?

上司も先輩も、パン屋を嫌いそうな気配がない。
「あ、パン屋さんするの?頑張ってね♪」
「親孝行えらいなぁ、俺も帰省するかー。」
いつも背中を押して、送り出してくれる。
たった一度も、たった一人もネガティブなことを言わない。

私が「会社にいてもいなくても変わらないポンコツ説」は、
まぁ完全には否定できないものの(笑)、
人様の善意に感謝せずひねくれるほど、リアルポンコツでもない(。-`ω-)


私がパン屋のレジに立っていると、
「大学生?冬休みに入ったの?」
などと、お客さんから声をかけてもらうことがある
(童顔ですが30代後半なのでね。さすがに留年しすぎやって笑)。

「いえ、会社員です。今日は有休をもらって、パン屋を手伝っています」
と答えると、私でなく、上司や会社がほめられていた。
良い環境で働けることは、かけがえのない幸せだ。

守破離の「守」は、いつもそばにある幸せを再認識する時間だった。

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Thank you!!!
(注:趣味で作った非売品です)

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