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東京都北区赤羽/清野とおる

好奇心が原動力の作者とどこかしら頭のネジが外れた赤羽に暮らす人達の不思議漫画。
読めば読むほど「このド変人が壇蜜のハートを射止めたなんて…」と思ってしまう。

兎にも角にも清野は癖の強い作風からか漫画家として売れない時赤羽に住んでいた。
というか幼少期から「友達といっしょにブリーフ一丁の露出狂おじさんと公園で遊んだ」など変なエピソードが多い。
そういうのを呼んでしまうタイプの人間なのか?

たびたび出てくるショボい居酒屋「ちから」の店主は清野と仲が良いがジゴロの気があって常に恋を抱えており痴話喧嘩でたまに逃げている。
呑んだくれだから最終的に肝硬変を発症し吐血するほど体調を悪くし居酒屋をたたんでしまったが清野はその時も店主に付き合ってくれたのは優しい。
ただ好奇心旺盛なだけで根の悪い人間ではないのだ。

清野と「研究」という名の探検をする一般的な契約社員の赤澤というメガネにツンツンとした髪型男も無職時代はあまりおいしくないパン屋のヒモで暮らしてたりどこかおかしい。

「ちから」の店主並によく出てくる自称アーティストの女性ホームレスペイティさん。
赤いバンダナを常にかぶり只者ではないオーラを放っていて赤羽周辺では良くも悪くも有名だ。
現在は消息不明らしい…
100円で売りつけてきたカセットに録音されている謎の歌は音楽なのかすら怪しいが異常な中毒性があり天才的アウトサイダー・アーティストとして清野は高く評価し彼女の創作物をよく受け取っているが流石に皮膚とおぼしき「何か」を貰った時は仲間とドン引きしていた。

その他にも
・水島新司を見たと言い張る「ちから」の常連客オヤジ(通称水島師匠)
・テンションが高くズバズバとモノを言うタイ料理店の女店主
・下半身(清野いわくおペニス)を出してウロウロし何度もパトカーに連行されるおじさん
…などアクの強い人々を挙げると枚挙に暇がない。
変な人と変な店ばかりあるように赤羽は作中で描かれているが地元民曰く至って普通の町だそうだ。

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