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英語を話したい

自分が子供の頃、今のようにインターネットがあったらどんな人生を送っていただろう、と思うことがある。        

田舎で育った私はとにかくアメリカかぶれで、アメリカの映画さえ見ていればご機嫌な子供だった。高校生になると独りで町に2館しかない映画館に足を運び、同じ映画を何度も観て、パンフレットを隅々まで読んだ。もちろん愛読書は映画雑誌の『スクリーン』と『ロードショー』だ。当時田舎の子供が海外セレブの情報を得るには映画専門誌を買うしかなかった。

マイケル・J・フォックス主演の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は何度見たか分からない。常に時間に追われて先を急ぐマーティーが何度も繰り返す「I've gotta go.」というアメリカンな響きに魅せられた。

スターが話す言葉を自分も話したい。

動機が不純なので、英語の勉強は苦ではなかった。けれど当時は簡単に手に入る教材もなく、英会話学校や受験英語の塾に通って、今考えるとあまり効率がいいとは言えない方法で学んでいた。

では効率のいい英語の勉強法とは何なのか。

これを知るにはまず、自分の認知特性を知ることから始めるといいらしい。自分は「見た情報」を処理するのが得意な”視覚優位者”なのか、「読んだ言葉」を処理するのが得意な”言語優位者”なのか、「聞いた情報」を処理するのが得意な”聴覚優位者”なのか、まずはそれを知って自分が最も効率よく学べる方法を知るべきだ。

認知特性については、本田真美著『医師のつくった「頭のよさ」テスト』を読むまで何となくの知識しかなかった。

この本を読んで私は言語優位者だと確信した。翻訳者はほとんどが言語優位者だと思われる。それなのに私は、小説を読むより映画を観ては、実用書を読むよりもオーディオブックを聴いてきた。言語優位者の私はもっと文字を読むべきだったのに… 痛恨の極みである。

このことに気づいたのは2018年に始めた”多読”がキッカケだった。英語学習を始めて20年以上経ってようやく、英語での読書に目覚めたわけだ。

これから時々、自分が試してよかった英語学習法を、誰よりもこの自分が子供の頃に知りたかった情報を共有していきたいと思う。


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