口コミを過信するなという話

皆さんは何かを選択するときに口コミを参考にしますか。暇つぶし程度に読む人もいれば、一切見ないという人もいると思います。

私は化粧品や服を買うときには少なからず読んでいます。とくに基礎化粧品、なかでもドラッグストアで売っているような商品は試せないものが多いので、使用感や購入者の肌質などを参考にしたくて長時間レビューを眺めているときも。

一方で口コミに対する私の信用度はかなり低いです。今日は実体験も含めて、口コミを過信するなという話をしようと思います。ちょっとした注意喚起でもあります。

過去のnoteを読んでくれた方は知っているかもしれないが、私はときどき医療機関でアルバイトをしている。ある日、その勤務先に関するクレームのような口コミが書かれた。トラブルのあった患者かカスハラか。ところが詳しく読んでみるとおかしい点がいくつもある。というより、これはうちの話なのか?

具体的にいうと、勤務先では使用していない機械やどのスタッフにも特徴が合わない人物に対する指摘が書かれていた。
なんだか様子がおかしい。そうスタッフで話していた直後、一本の電話がかかってきた。

「Googleの悪い口コミを削除しませんか」

そういうサービスを行なっている会社からの営業電話だった。偶然にしてはできすぎている。
調べてみると、敢えて悪い口コミを書いておいて削除を提案する悪徳な会社もあるらしい。待ち時間が長いとかスタッフの態度が悪いとか、おおよそどこのクリニックにも当てはまるような内容を織り交ぜているのが小賢しい。
その電話の主がそうだったという証拠はないが、可能性は高いと考えている。
もしくは投稿者が似たような名前の医療機関と間違えたか。いずれにしても勤務先ではあり得ない内容だった。端的に言えば嘘である。

個人的にうんざりする口コミはAmazonやQoo10などのサイトに散見されるコレだ。

「届いたばかりでまだ使用していませんが、期待をこめて星5です!♡」
添付: 無関係な食べ物の写真

は???

Qoo10などで買い物をしたことがある人は知っているかもしれないが、購入後の一定期間内にレビューを書くとポイントが貯まる。無意味なコメントをしている人の狙いはこれだと思う。
写真を載せるとポイントが加算されるのだろうか。そのあたりはわからないが、商品と無関係な写真が投稿されているのが気になる。
こんなコメントは一件や二件ではないのだから、もはやレビューの価値はない。読むだけ時間の無駄だし、星もあてにならない。

Twitter(もうTwitterって呼ぶね)でどこかの飲食店が炎上すると一瞬で口コミが荒れる。ネットの気色悪いところを凝縮した、よく見る光景だ。
以前、何かのテレビ番組である事件の再現VTRが映された。途中までAという店が諸悪の根源であるような流れだったのだが、その直後、店のGoogleページは番組を観たであろう視聴者からの悪意ある口コミで埋まっていた。
最後まで観るとその店に非がなかったことが描かれていたのだが、事情も知らずに感情のまま口コミを荒らした人たちは、自身のコメントを削除するなり撤回して謝罪するなりしたのだろうか。

正義感が暴走したり、荒らしや炎上が好物だったりする人が多すぎる。免許制でも署名があるわけでもない評価を信用するのは危険だ。

買ったものに後悔するという些細なことから、名誉毀損・営業妨害にあたるようなものまで被害の規模はさまざまであるが、口コミを過信すると痛い目に遭う。また、無実の人や組織に対する攻撃に加担してしまう可能性もある。

賢明な皆様は口コミにどうか振り回されないように。自分で見て、触ったものがその人の真実。
私も常々気をつけようと思っています。

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