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MoGraphとダイナミクスを強化するエフェクタ

Maxonでは、Cinema 4Dのチュートリアルの配信をするCineversity.comというサイトを運営しています。このサイトは、無料でも多数のチュートリアルをご覧いただけますが、Cinema 4Dサブスクリプションユーザーであれば、特別なチュートリアルや特製プラグインがお使いいただけます。

今回は、そんな特製プラグインであるCV-Effectorをご紹介します。このプラグインは、2つのMoGraphエフェクタがセットになったものです。

モーションをキャッシュするCache Effector

その名前の通り、MoGraphやダイナミクスを動きをエフェクタとしてキャッシュします。エフェクタになっているので、キャッシュしたモーションをフィールドでコントロールしたり、ダイナミクスの後に、エフェクタで効果を適用することができるようになります。

標準でもMoGraphキャッシュという機能はありますが、これは完全にキャッシュとして動きを固定してしまうため、キャッシュした動きに変更を加えることはできません。これまでこれを行うためには別のクローナーを用意して、継承エフェクタヲ適用してキャッシュしたクローナーを参照する必要がありました。そのため、シーンは重く複雑になってしまいました。

Cache Effectorを使うことで、シーンはシンプルになり、ダイナミクスの動きもベイクできるメリットがあります。

Dynamics Passthrough Effector

クローナーで複製したものをダイナミクスシミュレーションした後に、フィールドでオブジェクトのサイズを変更する場合、フィールドによる影響はダイナミクスの計算前のオブジェクトの位置を元に計算されます。

下の図を見てください。ダイナミクスで立方体が散らばっていますが、中央の赤いドットの塊がダイナミクス前のクローンの位置です。エフェクタを適用して減衰で影響範囲を変更する場合、この赤いドットの位置で計算されます。

オフ

しかしこのエフェクタを使うと、減衰で影響を与える位置を示す赤いドットの位置はダイナミクスで計算後の位置になっているのば分かります。

オン

これで、ダイナミクスとエフェクタを組み合わせたエフェクトも、意図通りが作成できるようになります。