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新宿区立漱石山房記念館に行ってきた

神楽坂と早稲田の間の住宅地の一角に立つ新宿区立漱石山房記念館に行ってきた。

以前に夏目漱石の家があった場所に立つ記念館。「こころ」などいくつかの本はここにあった書かれたそう。木曜会もここで開かれていた。どんな議論が交わされていたのか…興味は尽きない。

1階には元々あった家の一部を再現したコーナーがある。当時の書斎と、屋敷に沿って張り出したベランダ式回廊(下図の山房外観写真参照)を写真と比較して見ることができる。この部分の撮影は個人利用のみで公開不可なので要注意。

2階には発表された年代に分けて本が紹介されていて、初版本が多く展示されていた。
夏目漱石が描いた絵についても触れられていて、初めて見たので興味深かった。2階は全体が撮影不可。

建物内にエレベーターはあるものの、1階の順路の中にはない。一度順路を出る必要があるのかもしれない。

この記念館や夏目坂を見て回ったあと「硝子戸の中」を読んでみたらイメージが少し湧いておもしろかった。(硝子戸の中もここで書かれた)

硝子戸の中から外を見渡すと、霜除をした芭蕉だの、赤い実の結った梅もどきの枝だの、無遠慮に直立した電信柱だのがすぐ眼に着くが、その他にこれと云って数え立てるほどのものはほとんど視線に入って来ない。書斎にいる私の眼界は極めて単調でそうしてまた極めて狭いのである。

「硝子戸の中(青空文庫)」冒頭より

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