デビュー作『忍耐の祭』の頃(『飛火野耀読本』より) 8 祭谷 一斗 2021年10月25日 19:41 ¥300 「……それはそうと、部屋代たまってるんだろ?」「いいんだ、夜逃げあるのみさ」「これ、取っといてくれ。家庭教師の代理をやったんだ」 テツは、何枚かの千円札を容(いるる)に手渡そうとした。容はそのうち二枚だけとって、残りを返した。「これだけあればいい。……そのうち、大ベストセラーを書くから、その時は金借りに来いよな」「そうするさ」 山科春樹『忍耐の祭』p17、「舞台の上と下で」 ・ 飛火野耀の私生活はほとんど語られていない。 ノベライズ版『イース』裏表紙の著者紹介でも、その言葉は断片的である。時代は前後するが、それぞれの記述を引いてみよう。 ダウンロード copy ここから先は 3,287字 ¥ 300 購入手続きへ ログイン #研究 #村上春樹 #資料 #飛火野耀 #真行寺のぞみ #山科春樹 8 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート