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教室に並んだ背表紙 相沢沙呼

「わたしは欠陥品なのかもしれない。自分が大人になれるって、無条件で思い込めるみんなが、羨ましい」(本文より)

中学校の「図書室」を舞台に、クラスへの違和感や未来の不安、同級生に対する劣等感など、思春期の心模様を繊細に描き出す全六編の連作短編集。

あらすじより

「medium 霊媒探偵城塚翡翠」の作者さん。
その本から知ったのでてっきりミステリ作家さんだと思っていた。見つけた時はびっくりした。そして男性だった。勝手に女性だと思っていたよ。二段びっくり!

内容は中学生の思春期爆発に司書さんが優しく寄り添ってくれる物語でした。登場人物の悩みや違和感に昔の自分が共感し、胸を苦しくなったり、司書さんの言葉に救われたりしました。
それから、現代の中学生はこんなことになるの?大変!!と思った。娘が中学生になったらどうなるのかしら・・・。
トリックはなんとなくわかったので、ゆっくりと読み進めた。

私も中学時代は本好きで図書室に入り浸っていたことを思い出した。司書の先生がとても優しくて、卒業するときに「はらぺこあおむし」の絵本をくれた。あの頃はなんでこの絵本?って思ったけど、今考えると私の成長を願っていてくれたんだと感謝で温かい気持ちになる。
ぜひ中学生に読んでもらいな。娘が中学生になったら読ませたいけど、その頃はまた一歩進んだ時代になって読んでもらえないかな。どうでしょ。

今度は小説の神様もぜひ読みたい!相沢さんの作品をいろいろ読んでみたいな。

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