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“アイディア”が出るまでの書簡振り返り

ヤンデル先生、お返事ありがとうございました。

感動して胸が震えました。なるほどそうだったのかと合点がいきました。じぃぃぃぃぃんとしてます。これまでのやり取りがあったからあぶりだされた何かと、私が感じていたちょっとした違和感の理由がわかりました。

座談会、私も大賛成です。そろそろ直接お話ししたくなっていました(笑)。ぜひに。

▼前回の先生のおはなし

出た意見の方向性を再確認

1.ぼくはメディアが作りたいわけじゃなく、新しいシステムを見てみたいのに、「メディアを運営したいように聞こえてしまうような」説明の仕方をしていた。
――アイディア前夜祭 Shin Ichihara/Dr. Yandel より

これは私にも原因がありますね(汗)。課題があったら、その課題に関わる人とリソースを分解し、日常的なフローややりたいことをどうすれば実現できるか考えられるよう促しましたし、メディアのほうへ自然と誘導してしまったと思います(笑)。

先生とやり取りする中で、なるほどそうかと難しさを感じたのは、課題を感じている主語が企業ではない点です。個人として社会に対して感じている課題であること、ニーズがあることもわかっていますが、「実現のために動く資金源やリソース」を支えにしていないため、構築のための基盤をもたない点が最大の難点なのかなと。

言語化できた内容を整理すると、この5点を今後前提に持っておく必要があります。

・現時点では医療者の善意がベース
現時点では初期コストの捻出基盤がない
現時点では初期・ランニングコストを賄うマネタイズが見えていない
・属人化しない定期運用をどう実現し、維持するか
・旗振り役(もとい、編集長?)をどう立てるか

2.医療者は個人レベル・ボランティアでさまざまな情報発信をはじめており、複数の優秀な発信者が育ちつつあるが、内容と発信力が揃った人の数は少ない。
3.レガシーメディアや新興のウェブメディアなどが「編集長を据えたシステムづくり」をすでにやって発信している。しかし、医療者たちは「これじゃ足りない」と思っている。
――アイディア前夜祭 Shin Ichihara/Dr. Yandel より

ですよね。わかります。だからこそ、忙しい合間を縫って多くの医療者の方々が情報発信を行っておられます。そのニーズが高いことは、各人のフォロワー数やシェアされている記事の拡散ぶりを見れば明明白白です。

かといって、医療者の誰もができることではなく、できる人、続けられる人が限られているのも事実です。

予算をどこからもってくるか問題

4.「メディア運営」で利益を生む構造を作らないと、金を出す人がいないし、アイディアを具現化できそうな人の興味を惹きづらいし、そもそも人件費が払えない。
――アイディア前夜祭 Shin Ichihara/Dr. Yandel より

そして、こちらですね。

どこかの企業が賛同して1社、あるいは2社程度の協賛となると、意見が偏ったり、医療者の方々の想いを実現しにくくなるのも早々に予見できます。

社会の枠組みで考えれば、こういうときにNPOなどを検討する話も出るかもしれませんが、そこは推したくありません。まずはどうすれば実現できるか検討を重ねたいです。

お金がないから人の好意を頼りになんとか……という考えは、ある一面では賛成します。ですが、こうした強い想いを持った方々が集って“これからに貢献する仕組み”を作るならば、そのビジョンに賛同する人や企業、お金を集め、集まる人やリソースのひとつ一つに意味と重さのある構築をしたほうが、結果的に現実的なサイズ感で構築できるでしょうし、使われ続け、開発し続けられると思います。

金の切れ目は縁とシステムの切れ目です。しっかりマネタイズできたほうが、関わる方が嫌な思いをなるべくせずに継続できると思います。

座談会、楽しみにしてます。誰とお話しするんだろ……ウフフ。


(2021.1.27 まてぃさん→ヤンデル先生)

写真/渡邉真弓

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