泣きたくなる、夜がある。
辛くて、悲しくて、泣きたくなる夜がある。現実に目を背けたくて。現実を歪め、きっとこういうことだと自分を納得させたくなる時がある。
それでも、心は知っている。真実を見なければいけないことと、真実がどんなものかを。問題は、その真実を受け入れる器が自分の中にあるかどうかだ。真実を受け入れるとは、深き喪失や悲しみ、痛みに身を浸しきることを意味する。痛みを避けようとするものは、真実を受け入れることはできない。
こういう現実に出会うたび、なんて自分は弱いのだろうと思う。すべてに対して、個性があり、強さがあり、自分らしく生きれて、人に優しく生きていたい、かっこよく生きてみたい。そんな願いがある。でもこの願いは、そうでない自分を受容できていないことも同時に意味してしまっている。
僕は弱い。本当に弱くて、カッコ悪い。こんなたった一つのこともうまくできないのだ。こんな時、弱い自分を受容しようとする愛の営み、弱い自分を変えたいという力の営み、双方を受け入れることのできる人間になりたい。
カッコつけたいかっこよさから、一段奥のかっこよさへ。向かっていきたいと願う。
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