見出し画像

なぜ、育休をとったのですか?と聞かれても。

今日、我が家にいらっしゃった、僕と同世代(32歳)で子ども4人をほぼワンオペで育てているママ。「子どもの喧嘩にも一切介入せず、子どもたちに全部解決させる」という子育て方針など、僕の中でレジェンド級に崇めたくなる方でした...。

育児について色々と教えてもらった後に話題になったのが、「育休」。彼女の周りでは、育休とったことある人なんてほとんどいないそうです。

ここで、ふと、彼女に問われたのが次の質問。

「そもそも、なんで育休とろうと思ったんですか?周りに育休とっている人が全然いなくて、こうすけさんがどうして育休をとることになったのか、とても不思議なんです。」

内閣府の情報を見ても、育休取得率は 5.1% だそうで、わずか20人にひとり程度の割合。不思議なものですね。僕の周りではむしろ、育休取らない人のほうが少数な気すらするのに。

正直、僕は、そもそも「育休を取らない」という選択肢を一度も考えませんでした。考えていたのは、育休をどの程度の期間にして、どんな時間にするか?という「育休の内容」についてのみでした。

僕にとっては、育休は自然なことすぎるというか、当たり前のこと過ぎて、あえてその理由を言語化する必要性もありませんでした。でも、せっかく質問を頂いたのに、その理由を言葉にしてみました。

なぜ、僕は育休をとったのか?

直感的には、「育休を取るという選択肢」一択でしたが、思考的には、色んなリスクを検討しました。例えば、フリーランスにとっての育休とは、単なる無職に過ぎないので、その期間仕事を止めることの金銭的リスクなどです。

それでも、どう論理的に考えても、ぼくにとっては、やはり、育休を取るという選択肢しか存在しませんでした。

ほとんどの場合、育休の壁になるのは仕事です。仕事を数ヶ月休んだら、収入が下がるということ(フリーランスなのでその期間無収入になる)、その後に仕事がないかもしれないという不安が、育休を阻みます。

けれど、仮に、90歳位まで生きるとしたら、人生はあと60年ほど残っています。だから、仕事を数ヶ月休んだところで、60年スパンで考えれば誤差に過ぎませんし、仕事だって、探せば世の中にはたくさんあります。

更に、子どもをまた授かれるとは限りませんし、いまはフリーランスという立場で仕事をセーブしやすいですが、人生を賭けた仕事ってたまにあるもので、次回以降の出産のタイミングが、そこにぶちあたったら、育休をまた取れるとは限らない。

と考えると、今回が、最後の子供の出生〜育児に深く携われる最後のタイミングかも知れない。

つまり、代わりがある仕事と、人生で一回しかないかもしれない育休。後者を選ぶ以外の選択肢がないですよね。お金はなかったら借りればいいし、でも子育てはそれができない。

だから、「機会の希少さ」という観点で、思考的に考えても、育休を取ることにしました。

結果、どうだったか。この記事でも投稿しましたが、もう最高の決断だったと思います。お金は犠牲になってしまいましたが、妻との節約生活も含めて、すべてがプライスレスな体験でした。

育休を取るかで迷っている人は、いまこの瞬間の不安と、長期的な喜びを比較して、ぜひ後者を選択する人が一人でも増えたらいいなと願っています。

(写真は、今日の葉山の夕日 by 妻)

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?