祈ることしかできなくて。
いくら願っても、叶わない現実がある。何らかの行動をしたとしても、変わりようのない現実が、この世には存在する。
こういう時、僕は祈ることしかできなくなる。思い返すのは、東日本大震災の経験だ。当時僕は20代前半で現地に飛び込み、数年間沿岸部に住みながらNPOを経営していた。この頃、人生で初めて、友人と「なぜ、人は祈ってしまうのか」について話をした。
僕は、祈る暇があったら、現実をかえるための具体的な行動をすべきと考えていた。祈っても何も変わらないから。行動することが怖かったり