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映画「グレイマン」のネタバレ解説。

飼い犬に手を噛まれる。

使えない上司や先輩にイライラする人も多い。
映画におけるCIAの上層部は基本ボンクラである。
実際に過去に幾度となく不祥事があり国民から
「CIAってすごいバカなんじゃね?」
と思われているのが原因の一つだと思う。
ジェイソンボーンやミッションインポッシブルでも現場員に比べて上層部はボンクラ。
だからCIA上層部は常に工作員に裏切られる。
噛まれないCIA本部は存在しない。そう言い切れるほどに。

筋肉モリモリマッチョマンの変態だ。

映画「コマンドー」で主人公(シュワルツェネッガー)がそうあだ名をつけられる。
今回はそんな変態マッチョは主人公じゃなくて敵として現れる。
演じるのは「キャプテン・アメリカ」として有名なクリス・エヴァンス。
クリスはキャップ以降、積極的にクズ役、悪役を演じる。
キャップ色脱却の為でもあると思う。
とにかく、筋肉モリモリマッチョマンはアメリカにおいては善い人の前提でもあった。
厚い胸板に熱い心。
今回の敵も厚い胸板にすぐ熱くなる性格である。
何事も裏表があるとことだと思う。
対する主人公は犯罪歴があり、無愛想で、嫌味な性格だ。
これにも裏というか表の面。善い面が見える。
父殺しはマッチョマンであることを強いる大人の暴挙への抵抗だったし、
嫌味で無愛想だからと言って血も涙もないわけじゃなかった。
顔色一つ変えずに危機を乗り越え、人助けする。
使い古された言い方をするなら「最高にクールなヒーロー」だ。
演じるのはライアン・ゴズリング。どこか飄々とした雰囲気がある彼にはぴったりだった。
クールな男とホットな男。
権力を握り続ける上司とその座を狙う部下。
二つの対立がありとあらゆる火器をつかって繰り広げられる。

マッチョイズムの終わり。

地味な女性の現地スパイは後半ランボー化する。
上司のパワハラ、モラハラへの怒りを火力に変えて暴れる。
クールな男とホットな男の戦いも打算的な女上司によって強制終了させられる。
観てるこっち「え?」と思うけど、主人公も結構なマッチョなのでこういう終わり方になるんだなぁと思った。
でもいろいろとマチズモとかクールとかイキッたこと言ったけど、結局この映画の過剰なまでに派手なアクションシーンにテンションが上がった。
そんな僕はいまだにマッチョイズムから抜け出せてないのかもしれない。

備忘録

出てきてない種類がないくらい様々な武器が出てくる。
すぐぶつかる車。脱線する電車。最高である。

上層部の隠ぺいが加速し、地元警察と雇った賞金稼ぎと主人公のみつどもえが三すくみになってて面白い。現場と世界情勢と会議室の軋轢みたいな感じ。


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