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特撮ヴィラン語り ~その25 超古代尖兵怪獣ゾイガー~

平成に入って一番最初にテレビで放映されたウルトラシリーズといえば、1996~1997年の「ウルトラマンティガ」。V6の長野さんが主演したということで有名ですね。

宇宙の彼方からやってきた正義の宇宙人ではなく、封印された超古代文明の伝説の巨人。
初めて戦闘の中で敵に合わせて姿を変える力を持つなど、今までのシリーズの設定とガラッと変わった世界観。見所は色々あるんですが、古代の伝説絡みということでちょっと神話の要素がちらほら多いんですよね。
中でも要所要所で出てくる、ティガと同じ超古代文明由来の怪獣がやっぱり印象的なんですが。

個人的にめちゃくちゃ好きなのが、このゾイガー。最終回3部作エピソードの中で登場する怪獣です。
こう、翼竜っぽいけど鳥みたいなデザイン。なのに蛾みたいな派手な目玉模様の翼のミスマッチな感じ。真っ赤な目と相まってすごく悪者感たっぷり。

登場したエピソードでは、長野さん演じるダイゴ隊員の正体が、ヒロインのレナ隊員にバレるっていう大目玉のイベントがあるんですよ。
二人が乗り込む実験機のガッツウィングスノーホワイトの飛行訓練中にゾイガーが襲来。怪獣を倒すにはダイゴがティガにならなきゃいけないんだけど、そしたらレナに絶対正体を知られるわけで。
でもレナが言うんですよ。「ダイゴがティガだって知ってた」って。そのレナの後押しを受けてダイゴはティガに変身し、スノーホワイトを救助してゾイガーとの戦いに移ります。

空中戦の果てに片方の翼を破壊され、墜落するゾイガー。
すると地上に降りたゾイガーは飛べないのを察して、

自分で残った翼を引きちぎるんですよ

これ怖くないすか?
普通自分でわざわざちぎる?飛べないからって「もうこんなん要るかチクショウがあ!!」ってちぎって捨てる?
なんかこう、本能じゃないんですよね。飛べないならもう翼いらないってある意味論理的というか、ちゃんとした知性があるというか……

まあ知性って言ってもマトモなもんじゃないけど

しかもこいつね、

めっちゃいるんですよ数が。

ティガの超古代怪獣って、一部はクトゥルフ神話由来じゃないかと言われてるんですよ。
ゾイガーはその中に登場する「ロイガー」という双子の風の邪神の名前にちなんだとされていて、大ボス的存在のガタノゾーアがいる限りゾイガーは無限に湧いてくるんです。
そのガタノゾーアは、「ガタノトーア」という相手を石化させる力を持つ邪神が由来。海の生き物が混ざりあったような見た目からも間違いなく元ネタだろうなって感じです。

いやそもそもクトゥルフ神話って何ってなるよね
うんぶっちゃけそこ語りたくないのよ怖い神話だから

もし興味が湧いたら是非Wikipediaなんかで読んでみてください。漫画とか小説とかも多くありますが、大体ややこしいし怖いしで結構読み手は選ぶと思います。

あ、ニャル子さんは除くけどね。

matthew

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