特撮ヴィラン語り ～その360 吸血生命体マリキュラ～

さて、私matthewは一応北海道出身です。
北海道には色んな観光の名所や名物が多くありますが、その中でも有名な生き物の一つに挙げられるのがマリモ。湖の底に生息するまん丸い緑色のボールみたいな生物で、カワイイなんてよく昔から言われてたもんです。

ところがそのマリモまでもウルトラマンシリーズでは怪獣のモチーフになってしまいました。
その怪獣の名前はマリキュラ。湖の中に住んでいた小さな生物が宇宙線の影響で突然変異を起こしたことで誕生した「ウルトラマンダイナ」に登場する怪獣です。

率直に言ってマジで気持ち悪いですよねこのフォルム

普段は青いマリモのような姿で転がって移動しますが、獲物を見つけるとその体をヒトデのように展開させ、中央部にある巨大な唇でヒルのように皮膚に取りつき、その血を吸うのがマリキュラの習性。
さらにはピンチに陥ると群れが一体化して巨大な姿になるという特性も持っています。

キモいの寄せ集めやんこんなの

湖に生息する魚たちが大量死するという事件を受け、地球防衛機構TPCから派遣された生物研究チームが捕獲してその生態から弱点を探ろうととするも、何とチーフ以外の全員がマリキュラの群れに襲われて血を吸われて死亡するというホラー映画も真っ青な展開。
そして危機を察知したマリキュラは一体化して巨大な怪獣となり、ウルトラマンダイナとの戦闘に入ります。
最初こそ丸まった姿をサッカーボールのようにリフティングされたりとちょっとお間抜けな戦いぶりだったんですが、ナメちゃいけないこのキモさ。触手を伸ばすとそこから電撃を流し込んだり、相手から発射されたビームを巨大な口で呑み込んだ後で火球に変えて撃ち返すという芸達者な一面も持っているので、いつまでも善戦一方とはいきません。ダイナもうかつに光線が放てないわけです。
しかし実は、その口の中に毒素を貯め込んでいる器官が存在。そこを攻撃されると自分の毒に耐えられなくなるという弱点を持っていたため、援護に現れたスーパーGUTSにそこを突かれて弱体化、なんとかダイナは勝利をおさめました。

ただ、実はこの後に嫌な記憶がもう一つあるんです。
事件が解決し、平和になった湖を後にしようと走り出す1台の車。しかし実は巨大合体せずに残っていた小さなマリキュラが1体残っていて、車の中の人々に襲いかかろうと動き出すんですが――

グチャッと生々しい音を立ててタイヤに轢き潰されて死ぬんですね

……最後までホラー貫かないでくれるかなお前……！

matthew