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UVプリンターの印刷難易度たかすぎ  ~新製品パスケース編~



PUレザー製パスケースを輸入&発売しました

わが社の初プロダクト

今年は年始から中国の会社とやり取りをして、UVプリンターに適したPUレザー(合皮レザー)を素材にしたパスケースを選定し、輸入&販売を開始しました。

きっかけは、アクリルグッズを作っている会社からの新しいプリント部材の発見依頼からでした。

サンプルの輸入や生産工場とのやり取りだけでもビックリするほど大変でしたが、2種類(もう1種はまた後日に)の製品を輸入することが出来ました。

また、楽天でネットショップもオープンしました!
https://www.rakuten.co.jp/creategoods/

まだ開店しただけなので、これから見た目とかメニューを充実させていきます。(楽天Shopの開店も恐ろしく大変で、また別記事で書きます。。。)

そして、商品は!!!

ジャーーーン!!!

表面
裏面


地味………………………………


大変だったこと

これだけ地味だと、どこにでもありそうなパスケースですが、最終3社からサンプルを輸入して印刷のノリや、カードの取り出し安さ、適度な厚み・硬さ、チープでは無い具合を検討の上、このパスケースにしました。他社は、すっごいペラペラの板だったり、真ん中のフィルムがセロハンみたいな素材だったりが多かったです。カードの取り出し口の穴の周りが黒く焦げている工場もありました。そしてそういった時に必ず言われるのが、サンプルはダメだけど、注文した大ロットの時は大丈夫!!!という言葉で、ああ、これが、中国の工場は信用ならぬとみんな言う理由なのだと……

信用できそうな工場を引き当てるまでの道のり

肌感ですが、50社当たって、概要を伝えられるのが10社、検討に値するサンプルまで作れるところが3社、で、1社に決めるくらいの確率でした。最初の概要を伝えて1つ目の提案を貰うだけでも相当な労力でした。

次の目標は、この部材販売と治具販売

精密な治具づくり

二カ月前に工場の隅っこに席を設けてもらって以来、毎日通っています。技術的にはUVプリンターやCo2レーザーについて普通にモノを作れるようになりました。ただ、僕の場合、今はまず大量に輸入した部材を捌いていかないとなので、生産作業をしないように心がけています。(本当はしたくてたまらない。)

問題点 : UVプリンターは、失敗ロスの量が凄い

まず出入りして気づいたことは、UVプリンターもレーザー機も一定の製品を作れるようになるまでの難易度が非常に高く、相当な鍛錬が必要なことと、熟練していても、モノによっては失敗ロスが相当数出るということでした。

工場に出入りするプリンターメーカーのエンジニアさんに、どうやったらロスが減るのかと根ほりはほり話を聞きましたが、ロスを0にするのは不可能とのこと。ただ、減らしていくことは可能という話でした。

例えば、ロスを減らす一つとして、UVプリンターの場合、正確な場所に、平行に部材を配置するということが大切です。治具という型を使って、部材を平面に保ちながら一定の場所に固定して印刷するのは大きく効果があります。

レーザー触りまくってて良かったなあ

当方は、去年1年間レーザー機を沢山触りまくってたので、CO2レーザーとアクリル板を使って精密な治具作成が割と簡単に出来ました。
(多分、普通は考えつくまで時間がかかるだろう方法を使っています。)

特製UVプリンター用パスケース治具

二層構造でつくってあり、裏面のふくらみがあってもうまい具合にはまるようになっています。

この治具があれば、相当ロスが減らせる+すぐに印刷を始められるので、別商品として販売する、もしくは沢山買ってくれたお客様にはオマケで付けるなどの施策をして行こうと考えています。高額と思われるかもしれませんが、2層の治具の場合は25,000円、3層の治具の場合は30,000円が相場のようです。UVプリンターは持っているが、レーザーは持ってない会社には、商品の幅が広がりますので、ニーズがあったら嬉しいなあと思っています。

上記提携会社工場が早速仕入れてプリントしてくれました。

治具の効果

治具に設置してプリントした様子
一番左の擦れたものは、真ん中が1㎜程度出っ張っていたため、
UVプリンターのヘッドが干渉して失敗ロスとなりました。
⇒ 熟練の方にお願いしましたが、それでも失敗しちゃう。というレベルです。

大きすぎて入らない場合は一旦はじいておいて、別な用途に使うか大きい治具を作るのが良いです。(今回のはもっと押し込めば大丈夫でした。)

逆に、治具をゆるくつくると、隙間が大きくなり固定できなくなったり、印刷が斜めになるリスクが高まります。(こちらの方が個人的にはロス率が高くなると考えています。)

がっちりした治具でつくると、、、

淵の部分はインクが吹き付けられて不規則に汚れることが多いですが、
こちらの治具でつくると横から見てきれいに平行な印刷になります。

UVプリンターは、0.3mm高さが違うと出来栄えが変わるってこともあるくらいシビア。。。 一応2㎜の範囲が対応範囲とありますが、フチを見ての通り、ヘッドからはなれるとボケていきます。

綺麗にまっすぐ印刷されてます。
(一番右が上手く行ってないのは、
最初のテスト用に新品ではないゆがんだ個体を使ったためです)

製品写真

もはや白いときの面影は無い……
フチが綺麗。。。(そこかよ!)

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いやーーー、本当、自分でオペレートして作りたい!!!!!!!!!
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今後ともご期待ください。

やっと、会社としての売り物が出来ました。
ニーズがあるところが優先と心がけて行きます。

重ねてショップはこちらです!!!
ただ、今のところ、普通の人にはニーズは無いと思います!!!

https://www.rakuten.co.jp/creategoods/

今後も、このようなマニアックな技術的な記事を書いていく予定です。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

かしこ




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