見出し画像

パリス・ヒルトンのメタバース NFT 1兆ドル市場も 遅れる日本

バルブ崩壊

暗号資産(仮想通貨)のバブルが崩壊。暗号資産業界の銀行の役割を担った大手融資企業が破たん、仮想通貨投資に特化したヘッジファンドの閉鎖などが影響。2022年第2四半期(4〜6月)は「クリプト・ウィンター(暗号資産の冬)」と呼ばれました。ブロックチェーンの機能が使えることからNFT(非代替性トークン)取引で使用される仮想通貨イーサリアム、時価総額最大のビットコインは急落しました。フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズの四半期決算はメタバース事業の遅れでアナリストの予想を下振れ。時価総額トップ5から外れ、有力ハイテク企業の代名詞であるGAFAMやFAANGに陰りがみえました。

底打ち

状況は変わったようにみえます。米大手金融機関モルガン・スタンレーのアナリストは「暗号資産は底を打った可能性がある」との見解を表明。連動性が高いナスダック100の反発を受けビットコインとイーサリアムの相場は年初からの下げ幅を縮小しました。資産運用世界最大手の米ブラックロックがコインベース・グローバルと提携。機関投資家の仮想通貨取引への参入が相次ぐことが予想されます。日本では胡散臭いとの見方があると認識していますが、米国では暗号資産は無視できない資産クラスになりました。NFTとメタバースの市場も確実に拡大しています。

パリス•ヒルトン

世界のNFT業界で一目置かれているのはパリス•ヒルトンです。ホテル王コンラット•ヒルトンを曽祖父に持つもハリウッドセレブで実業家。自身の会社11:11メディアがサンドボックスと提携し、バーチャル•ゲームに本格参入すると発表しました。ロサンゼルス近郊のビーチタウンであるマリブのバーチャル豪邸でファンと交流。デジタル商品を販売する計画です。ワーナー•ミュージック、ビデオゲーム大手ユービーアイソフト、アディダスなど大手企業とパートナーシップを組みました。2021年末に立ち上げたロブロックス上の「パリス•ヒルトン•ワールド」には54万4000人近くが訪問しました。パリス•ヒルトンは、CNBCのインタビューで、バーチャル豪邸で屋上パーティを開催、NFTを販売すると話しました。https://www.cnbc.com/2022/08/10/paris-hilton-will-sell-nfts-and-hold-virtual-parties-in-the-sandbox.html

欧米で拡大、日本は遅れ

日経新聞によりますと、米投資銀行ジェフリーズは、NFTの市場規模は2025年に800億ドル(約10兆6000億円)に拡大すると予想。マーケット•デサイファーは2032年のNFT市場は1兆ドル(約132兆9000億円)に達すると予想しました。NFTと関係が深い仮想通貨やメタバースの市場も急拡大すると幅広くみられています。米国がけん引すると予想されますが、日本は遅れそうです。日本企業の市場参入表明は一部のみ、保守的な国民意識も影響。NFTコミュニティのほとんどが英語を使用していることも日本が遅れる要因の1つになると可能性があります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?