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「三点リーダー症候群」の上手な使い方を合気道で考えてみた

最近、世間をにぎわせている言葉に三点リーダー症候群なるものがある。
要するにコロナとかで直接対面できなくて、テキストでのやりとりが全盛期を迎えつつあるこのSNS時代において、三点リーダー(…)←コレ使うのってずるくない?という話しがでたらしい。
個人的にはめっちゃどうでもいいけど、あえてそれについて語ってみよう。

今、三点リーダーが話題ということは、三点リーダーの力が理解されたということであり、今後はより精密な使い方が要求されのではないだろうか……。
だからこそ合気道の観点から三点リーダーを深堀してみよう。

三点リーダーは転換

合気道では入身と転換を稽古している。
入身とは正面から踏み込んでいくことで、転換とは正面からぶつかる力を利用して相手とひとつになってしまい相手の力を利用することだ。
三点リーダーは合気道的には「転換」の技法に当たる。
今、まさに話題になっているのは以下のような三点リーダ―の使い方だ。

その意見、わたしはいいと思うんですが……

という感じでこの三点リーダーによって、言葉の意味が180°転換するのだという。
会話においてはこれは「間」ということになる。
ある種の日本人は「空気」が読めるという伝説があるが、もしかしたらこれは空気を読める人向けの戦略なのかも知れない。
要するに「三点リーダー転換」を決められた人は以下のように読んでしまうのだろう。

その意見、わたしはいいと思うんですが(他の人にはダメかも知れません)

恐ろしいことにめちゃくちゃ省エネである。

三点リーダーは攻撃的に使え

この日本では沈黙が多くを語るらしい。
三点リーダー転換はこうした空気を読める人向けのコミュニケーション術だと言えるだろう。

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富樫義博著『HUNTER×HUNTER』より抜粋

しかしながらいつも書いているように、転換というのは入身がばっちり決まっていなければその効果を万全に発揮してはくれない。
しっかりとした入身をすればするほど、その後の「三点リーダー転換」の効果が出るはずだ。

三点リーダー(沈黙)などというものは結局のところ空気が読めない鈍感野郎とか、読めてるけどあえて逆を行くような人間には効かない。
これがどういうことかというと「入身」が弱ということだ。
相手が逃げられないほど踏み込んでいないので、簡単に回避されてしまう。
ではどうすればいいかと言えば答えはもう明白だ。しっかりと入身すればいい。バカにもわかるようにハッキリと。

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井上雄彦著『SLUMDANK』より抜粋

これってさ……普通に言えばいいんじゃね……?

という疑問が出て来た人もいるだろう。
だが待って欲しい。我々のコミュニケーションとは常にはっきりと言えばいいというものでもない。間が大事なこともある。

詐欺師などのうさんくさめの人はゆっくりしゃべることでカリスマ性を演出しているという。
ヒトラーは演説の前にあえて沈黙して聴衆が黙って自分の話を聞く体勢になるまで待っていた。
あるいは情報商材屋のランディングページが無駄に長かったりするのも同じような効果があるはずだ。
刑事が黙って相手を見ているだけで、犯罪者が勝手に罪を告白しはじめたりする。

沈黙も使いようではある。
ただ沈黙を上手に使う為には同時に圧力が必要だ。
沈黙している時に気が逸れていたりすると圧力はなくなってしまう。
無言の圧力は例え沈黙している時間帯に目を離していても、常に相手にかかっていなければいけない。
この沈黙は自分のために発生していると相手に思わせなければいけない。
相手をしゃべらせる沈黙、相手を黙らせる沈黙、そういう沈黙をわたしはしたい。

これこそが真の三点リーダー転換ではないだろうか?






なぁ?







そこのキミ







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どうだ?







押してくれたか?







たまにはそういうことをするのもアリじゃないか?








小さなことから自分の殻を破っていくんだ








そしていずれは合気道をはじめよう……






おわる


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