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熱気、曇天を押し上げる~熱海こがし祭り体験記~

初めまして、マツリズム学生インターンの藤井大地と申します。マツリズムでは主に取材・記事の執筆・HPの発信などを行っています。今回は、3年ぶりに開催された熱海こがし祭りに初めて参加させて頂くことが出来ましたので、その体験レポートを書かせて頂きます。

熱海こがし祭りについて

「熱海こがし祭り」とは、毎年7月15日、16日に静岡県熱海市で行われる、各町内から伝統の木彫り山車や装飾山車など30 数基の山車と6団体の神輿が並ぶ「こがし祭り山車コンク-ル」と、來宮神社の神々を御鳳輦に乗せて街に降りる「御神幸行列」を中心とした「來宮神社例大祭」を合わせたお祭りです。来宮神社例大祭では、大浜海岸まで神輿の渡御があり、道中、天狗面に高足駄を履き猿田彦神に扮した者が、麦こがしを撒き散らすことから、「こがし祭」と呼ばれています。新型コロナウィルスの影響で2020年、2021年と二年続けて中止でしたが、今年は3年ぶりに開催(縮小開催)となりました。

2020年に祭の担い手を取材した記事も参考までにご覧下さい。

祭り当日の様子

祭当日である7月16日の6時に盛岡を出発し、東北新幹線から東海道新幹線に乗り継ぎ、昼頃に熱海に到着しました。これまで熱海を電車で通過することはあったのですが、実際に現地に降り立ったのは初めてです。その後、バスで今回受け入れて下さる「熱海銀座」の近くの港へと向かい昼食を取りました。東日本全体が不安定な天気の中、熱海も例外なく断続的な雨が続いていました。

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祭り当日の熱海の海
ランチのライスボール

軽く熱海の町を散策した後、今回参加を受け入れて下さった町内会「熱海銀座」の山車の下へ向かいました。運行前最後のセッティングとして、子ども達が叩く太鼓が取り付けられている最中でした。

木製の枠組みの間に太鼓をはめていく

祭り開始の時間が近づいてくると、パレード隊も集まってきました。鬼の仮装など、派手な衣装が特徴的です。

花魁の格好をした方々が山車の前で撮影

運行に向けた準備が着々と進められる中、次第に雨も弱まり天気も回復してきました。仕出しのカレーを頂きながら、山車の運行が始まるのを待ちます。

仕出しのビーフカレー。美味しかった

山車の運行

そして18時半、ついに山車の運行がスタートしました。雨はすっかり止み、一面を覆っていた雲から空が顔をのぞかせました。

祭りに合わせて雨が止んでくれた

山車はコンクール審査会場を通った後、熱海銀座町内を練り歩きます。

審査会場前を通過する山車

日が落ちると、ライトアップされた山車がより煌びやかになります。

熱海銀座町内を2時間程駆け巡り、スタート地点に戻ってきました。そこで数十分ほどお囃子が繰り広げられた後、祭りは幕を閉じました。


あとがき
 

3年ぶりに開催された「熱海こがし祭り」。観光地ならではの人々の活気、そして派手さが特徴的なお祭りでした。また、太鼓・お囃子を演奏する子ども達も非常にイキイキしていたのが印象的で、3年ぶりにエネルギーを発散する機会になったのだろうと感じました。(自分自身、2020年の2月に参加した岩手県奥州市の黒石寺蘇民祭以来、約2年半ぶりの祭り参加となり、非常に参加できるのを心待ちにしていました)新型コロナウイルスの感染拡大防止として大声・飲酒など制限されている状態ではありましたが、祭りの活力・包摂力を久しぶりに感じました。来年こそ、制約の無い状態で開催されることを祈っています。

熱海のゲストハウス ナギサウラにて(筆者:中央)


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