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20230413 『変貌する祭礼と担いのしくみ』を読むぞ宣言


 
 昨日,「都市祭礼への参加者」について文章にしていきたいと書いておりました。そこでまずは「内容が濃いから読むのに時間かかるので避けていたものをちゃんと読む」ことに決めて,買ったまま数か月放置していた以下の本を読み始めました!
 
牧野修也 2021 変貌する祭礼と担いのしくみ. 学文社.

  とはいえ今日は授業準備のあと2コマ授業してその後教授会だったのでじっくり読む時間はとれませんので最初の1章のみを読ませていただいたのみです。しかし,1章分を読んだだけでも,これまで私がこのNOTEで検討したいと書いてきていた
 
・新興住宅地などでの祭が生まれるプロセスと心理
・伝統的かつ大規模な都市祭礼への参加を「阻むもの」
・祭への参加と地域への帰属意識,地域アイデンティティの関係
 
などについてはすべてこの本に書かれていることが分かったので読みたいモチベーションが高まってきました。
 本書の第1章では用語の整理や各章の概要の説明が行われ,その後京都の祇園祭,長浜の曳山祭り,長野の御柱,川崎のニュータウンでの新しい祭の創造などの各論が続くのですが,そうした各論をただ読ませていただくだけでなく,自分なりに文章化するためにはどのように読めばいいのだろうか…と考えてみると,やはりここは「博多祇園山笠と比較しながら読む」というのが一番良いのだろうと思います。
 私が博多祇園山笠の「担い」のあり方に関して現在一番関心を持っているのは,山笠振興会から出されている参加者への注意事項の「特権意識を持たないこと」という項目です。祭でケンカが起きてしまうことや,暴力につながることについての研究は存在しますが,「特権意識がでてくる」ことについて記述しているものは私はまだ気づけておらず,本書で取り上げられた祭でもあまり「特権意識」について記載があった記憶もありません。そのため,本書で取り上げられた祭の担いのありかたを学び,それを山笠と比較することで「特権意識が生まれる担いのあり方」を探ることができるのではと思っています。

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